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がん患者を体験者が支え 相談で不安軽減に効果、NPO法人が資金難で寄付募る/神奈川

社会 神奈川新聞  2014年01月19日 00:25

がん患者の悩みや不安を同じ境遇にある人が聞き、 実体験に基づいてアドバイスする「ピアサポート」の取り組みが、県内で広がっている。拠点病院などの相談支援とは異なる視点から関わり、不安軽減や闘病生活の励みにつながるケースも。在宅治療を続けるがん患者が増える中、新たなサポートの形として注目されているが、運営を継続させる上での課題も浮かび上がっている。

「これから結婚できるのか。仕事に復帰できるのか。私の人生はどうなるのか」

昨年秋、柔らかな日差しが入る横浜駅近くのマンションの一室。県内でピアサポートを展開するNPO法人キャンサーネットジャパン(CNJ、東京都文京区)のコーディネーター・武岡ひとみさん(55)と面会した30代の乳がん患者は、涙を浮かべながら悩みを語った。

武岡さんはソファに座り「私は10年以上前にがんになって、転移もした。けれど普通に暮らしていますよ」と優しく語り掛ける。女性は「生きている人に会えてよかった」と落ち着きを取り戻した。

◆ ◇ ◆

「ピア」とは、仲間という意味の英語。CNJは県から補助を受け、県との協働事業として病院4カ所とマンション1室の計5カ所で無料相談を実施している。研修を受けたがん体験者がコーディネーターとして派遣され、がん患者の相談に乗る仕組み。マンションでの相談は昨年4月~11月末に、電話と面談で延べ152人が利用した。

医師への不満や転移、死への恐怖-。寄せられる相談はさまざま。乳がんで胸を摘出したため離婚された女性から悩みを打ち明けられたこともあった。

武岡さんは「よい治療法ができて生存期間が長くなり、病気と上手に付き合っていかなければならなくなった。何年たっても再発への不安は消えない。医療が進んだからこそ起きた悩み」と事業の必要性を強調する。

◆ ◇ ◆

「がんとの闘い」は手術、術後の抗がん剤治療、その後の経過観察期間にわたり「ゴールが見えない」(武岡さん)。長期間強いストレスがかかることから、うつ病になるケースも少なくない。継続的な支援が求められているにもかかわらず、自主運営の難しさが課題になっている。

CNJが事業展開の原資にしている年間約300万円の県補助金は、2014年度が最終年度。補助終了後、CNJは病院で実施しているピアサポートは病院負担で継続できるよう促す方針。県の補助は地域での事業に関する広報紙での周知などにとどまる見通し。

年間約200万円を要する資金のめどが立っていないのが実情で、CNJは企業・団体から寄付を募る考えを示している。不足分は持ち出しで維持することも検討しているが、安定運営に向けた多方面からの協力が欠かせない状況だ。

寄付の問い合わせは、川上祥子理事電話03(5840)6072。

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