
崎陽軒(横浜市西区)は15日、横浜工場(同市都筑区)の一部を増改修し、弁当工場を新設すると発表した。2003年の横浜工場リニューアル時に、将来の生産能力増強のため準備していた空きスペースを活用する。稼働は来年5月下旬を予定している。
新弁当工場の生産部分の増床面積は約1600平方メートル、付随する出荷施設などを合わせた工場全体の延べ増改修面積は約2800平方メートルとなる。投資額は約15億円。将来のメニュー増に対応するため、新規調理機器の導入や調理室の新設のほか、これまで手作業で行ってきたシウマイ弁当のひも掛け機を新規開発。新弁当工場では、1日平均1万2千食、最大で1万8千食を生産できるという。
現在、本社工場(同市西区)と東京工場(東京都江東区)では1日当たり約3万5千食の弁当を生産しており、横浜工場はシウマイを含む点心を生産している。一方、弁当の売り上げはここ10年で毎年3%伸び、20年前の約1・8倍となっているという。3工場体制にすることで、より効率的な生産体制の構築と、生産能力の向上を見込む。
また横浜工場で行っているシウマイ製造工程の見学ツアーに加え、これまで見学できなかった弁当生産ラインの見学コースを新たに開始する。同社は「より消費者の期待に沿い、安全・安心な横浜の味をアピールしていきたい」としている。