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首都直下地震被害想定:進まぬ横浜港の岸壁耐震化/神奈川

社会 神奈川新聞  2013年12月19日 23:59

19日に公表された首都直下地震の被害想定で、東京湾の重要港湾にある岸壁(計923カ所)のうち、4分の1に当たる約250カ所が被害を受けると予想された。陸路が寸断される恐れが大きい中、港湾は緊急物資や避難者の輸送拠点として重要な役割を担う。耐震化は欠かせないが、横浜港では思うように進んでいない。

横浜港の岸壁は計89バース。横浜市港湾局は大規模地震対策として、このうち大黒ふ頭(同市鶴見区)や新港ふ頭(同市中区)などにある12バースを緊急物資などの輸送用、本牧ふ頭(同)や南本牧ふ頭(同)などの7バースを物流機能の維持用として同港港湾計画に位置付け、国とともに補強を進めている。緊急物資輸送用の12バースが機能すれば、1カ所で1日250トン、全体で約7万3千人分の物資受け入れが可能となるという。

だが耐震強化が完了したのは、緊急物資輸送用4バース、物流機能の維持用2バースのみ。物流機能の維持用3バースが現在、整備中となっている。

港湾計画では「どのような地震、揺れに対しても、利用を継続できる岸壁を必ず残す」という観点から、緊急物資輸送用バースを分散して指定するとともに、岸壁の向きが同じにならないよう選定した。その結果、利用率の非常に高い大黒ふ頭などが含まれた。同局は「補強工事をするためには使用を一時的に中断しなければならず、時間がかかる」と説明する。

同局は、荷役作業や救援物資の一時保管、帰宅困難者の海上輸送などに関する災害時協定を横浜港運協会や神奈川倉庫協会など11団体と締結して備えてもいるが、岸壁などが使えなければ有効に機能しない可能性が高い。

同局は来年、港湾計画の改定を予定している。目標年次を現行の平成20年代後半から平成30年代後半に延ばし、物流機能の維持用をさらに2バース増やす方針だが、耐震工事が追いついていないだけに、同局は「できるだけ速やかに耐震化を進めたい」としている。

今回の被害想定で、被害が生じる可能性がある港湾は名指しされていないが、震度6強以上のエリアで非耐震の岸壁は陥没、倒壊し、倉庫や荷役機械の損傷、液状化などで機能停止に陥るとされた。大きな被害を受けた港湾が本格的に復旧するまでに2年以上を要するとして、対策を促している。

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