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県立がんセンター医療事故 麻酔医に無罪判決/横浜地裁

社会 神奈川新聞  2013年09月17日 23:08

県立がんセンター(横浜市旭区)で2008年、乳がんの手術中に麻酔器の酸素供給管が外れ、女性患者=当時(44)=が一時意識不明の重体となった医療事故で、業務上過失傷害の罪に問われた当時の麻酔科医の男性被告(44)の判決が17日、横浜地裁であった。毛利晴光裁判長は「刑事罰を科すほどの問題性があったとは言いがたい」として、無罪(求刑罰金50万円)を言い渡した。

検察側は、日本麻酔科学会の指針を基に「患者の容体を絶え間なく監視すべきだったのに怠った」と主張していたが、毛利裁判長は判決で「指針は望ましい姿勢を示すもの」と指摘。「常時在室して全身を絶え間なく監視すべきという業務上の注意義務は認められない」と判断した。その上で、管が外れた後約18分間誰も気づかなかったことに対し「問題は大きい」としつつ、「わが国の麻酔担当医が、手術室で患者を絶え間なく監視をしているとまでは言えない」と述べた。

判決を受け、がんセンターは「コメントは差し控える」、横浜地検の中村周司次席検事は「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」としている。

判決によると、被告はがんセンターに勤務していた08年4月、乳房部分切除などの手術で女性患者の全身麻酔を担当。後輩指導を理由に手術室を退室した間に酸素供給の管が外れ、女性は低酸素脳症に陥り、高次脳機能障害と四肢不全麻痺(まひ)の傷害を負った。

同事故をめぐっては、11年1月に県警が被告と手術を統括していた男性執刀医の2人を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。横浜区検は12年3月、被告のみを同罪で略式起訴。横浜簡裁は「略式不相当」と判断し、同6月から正式裁判が開かれていた。

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