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自力通学に安心感、神奈中バスが養護学校マーク表示/平塚

社会 神奈川新聞  2013年09月12日 23:07

神奈中バスの前面左にステッカーで表示された県立平塚養護学校の校名と校章
神奈中バスの前面左にステッカーで表示された県立平塚養護学校の校名と校章

平塚市内を走る神奈中バスに、今月から養護学校マークを掲げたバスが登場した。同市には県立養護学校が2校あり、通学する生徒が乗車するバスをひと目で分かるように配慮した。下車するための車内案内も改善。養護学校在籍者が増え続ける中で、学校からの相談に神奈川中央交通(平塚市)が応えた。同社初の手法という。生徒、保護者は「表示や車内案内は大変助かります」と喜んでいる。

同市内には、県立平塚養護学校(寺田縄、村上結校長、肢体不自由・知的障害約247人)と県立湘南養護学校(御殿4丁目、落合久子校長、知的障害172人)があり、知的障害の高等部(高校)の生徒は自立に向け、スクールバスを使わず原則自力通学をしている。本年度は平塚養護で約50人、湘南養護で約30人の生徒が、平塚駅、秦野駅、途中のバス停などから路線バスで通学している。

その中で課題になってきたのが、生徒の増加と障害の多様化、平塚のバス事情だ。

特に平塚養護では、特別支援教育対象者の増加を受け2004年度に知的障害部門を復活。04年度の知的障害19人(肢体不自由71人)が、本年度は143人(同104人)と7倍以上に。路線バス利用も増え、本年度は初めて平塚駅方面からの利用者が10人を超えた。

平塚駅からは多くの路線が出ているほか、幹線道路では異なる路線のバスが行き交う。平塚養護に行く場合、特に駅周辺のバス停で乗車すべきバスを見つけるのは簡単ではなく、間違ったバスに乗るケースも出てきた。

平塚養護の村上校長は「識字などの課題で行き先を認識できない生徒は、道路に出てバスの窓越しに“友人の顔を確認すると乗車”という危険な状態でした」と語る。

そこで両校と市こども家庭課は6月、神奈川中央交通に相談。同社で対応策を検討した結果、両校への登校に利用される計4本のバスについて、学校名と校章が入ったステッカー(A3判)をバス前面に表示することを決めた。また、養護学校最寄りのバス停の手前では、「養護学校の生徒はこちらでお降りください」などと確実に車内案内するようにした。2学期が始まった9月2日から実施した。

「さまざまな課題を抱える子どものことを理解し、迅速に対応してくれた」と村上校長。生徒、保護者も「表示は大変助かる」「車内案内に感激した」などと感謝している。

同社は「引き続き、養護学校の生徒の皆さまが安心して自力通学できるように努めていく」と話している。

◆特別支援教育の対象者 この10年の県内の児童生徒数はほぼ横ばいにもかかわらず、障害があるため特別支援教育の対象となった幼児、児童、生徒は2003年の約1万3500人に対し12年は約2万4千人と約1・8倍に増えた。このうち養護学校など特別支援学校の在籍者も03年の5284人から12年の7720人へ約1・5倍になっている。

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