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職人の手で歴史的建造物守れ、小田原市が講座スタート/神奈川

社会 神奈川新聞  2013年09月08日 23:10

小田原市は、市内に残る歴史的建造物の保存活用を図ろうと、木工職人の育成を目指す取り組みを始めた。旧家「内野家住宅」(同市板橋)などを会場に研修会「職人学校講座」を開き、カリキュラムや運営方法などを検討していく。

同市文化部によると、市内には、旧東海道に面した板橋地域などに古い数寄屋風の民間建物が数多く現存している。しかし、近年は修繕を行える伝統的な木工技術に精通した職人が減少するなど、全国的に維持管理が課題になっているという。

こうした中、同市は2年前に「小田原市歴史的風致維持向上計画」の認定を受け、歴史的建造物などの保存に乗り出した。このほど国土交通省の「歴史的風致維持向上推進調査」に採択されたことを受け、試行的取り組みに着手した。

1日にスタートした職人学校講座には、現役の大工ら18人が参加。初回は「棟梁(とうりょう)編」と題し、文化財建物の修繕を手掛ける県内の木工技能者による座学と実技が行われた。

会場となった内野家住宅は、3代にわたって醤油(しょうゆ)醸造業を営んだ旧家。1903(明治36)年に建設された木造2階建ての住宅兼店舗で、和洋折衷的外観は「貴重な建築遺構」とされている。

市は今回の事業で、こうした現存する建物を教材に活用することを想定。数件の未調査の物件についても、内部の傷み具合など現況把握も実施していく。

次回以降は「左官編」「建具編」「大工編」などのテーマを設け、12月までに4回にわたり同様の講座を開講する予定としている。

歴史的建造物の維持保全を目的とした木工技術の伝承を目指す職人育成の先行事例は、「金沢職人学校」(石川県)「信州職人学校」(長野県)などがある。

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