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学食や社員食堂で人気、ボタン一つで煮炊きできる厨房機器/神奈川

経済 神奈川新聞  2013年09月08日 23:01

特許を取得した独自の技術を説明する生田社長
特許を取得した独自の技術を説明する生田社長

横浜市金沢区のベンチャー企業テクノシステムが開発した、ボタン一つで食材を煮炊きする厨房(ちゅうぼう)機器「デリシャスサーバー」が大学の食堂や社員食堂などで人気だ。この4年間、販売とリースを合わせて年間千台ペースで普及が進む。低コストで、冷凍のカレーやパスタ、スープなどを温め、具材の形を壊すことなく均等に小分けでき、数秒で出せる手軽さが受けている。

同社は生田尚之社長(39)が電気設備会社の技術開発担当などを経て、2009年に起業。料理が好きで飲食店でアルバイトをした経験があり、「ドリンクサーバーのようなものを料理でも使えないか」と考えていたことから、プラント設計などを手掛ける父親とともに開発した。

約20の特許を取得しており、サーバーの中のスクリューとピストンの動きを55項目のプログラムで調整して「具が大きい・小さい」「煮込む」「煮崩れするもの」などに対応、カレーやスープなどの具も均等に出てくる。特殊な加熱で温めるため、10時間程度たっても焦げないという。

食品衛生責任者であれば取り扱うことができる。学食や社食のほか、コンビニや、カフェなどで店員1人で注文を受け、盛り付け、レジも担当でき、コスト削減が可能になった。有名ホテルの元料理長らと組んで開発しているメニューは現在約100種類あり、学食では1食300円ほどで販売している。

1台約80万円だが、月1万5千円でリースもしている。サーバーや作業台、冷蔵庫が一体になったユニットタイプや、移動販売車のタイプもある。都内のターミナル駅でカレーを売り、1日20万円を売り上げているユーザーがいるほか、1日に2千杯のスープが売れるというテーマパーク内の飲食店では「どの店員が出しても、同じ量、同じ温度」と好評という。

昨夏に九州で豪雨災害が発生した際には、現地にサーバーを持ち込み、ボランティアで温かいカレーやスープを提供し喜ばれた。生田社長は「チゲやクッパ、エビチリやマーボー豆腐もできるので海外にも広げたい」と、すでに韓国や台湾への販売を決めたほか、中国への進出話も進めている。

日本政策金融公庫横浜支店中小企業事業はこのほど、「衛生的、効率的に食事を提供でき、販売拡大が期待できる」として、同社に新事業育成資金などで6千万円を融資した。

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学食や社食で人気のデリシャスサーバー=横浜市金沢区のテクノシステム本社
学食や社食で人気のデリシャスサーバー=横浜市金沢区のテクノシステム本社

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