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飛躍の五輪を再び、吉報待ちわびる64年大会ヨット代表・松本さん/横浜

社会 神奈川新聞  2013年09月06日 23:15

8日未明に決定する2020年夏季五輪の開催都市。2度目の東京五輪を待ち望むかつての名セーラーがいる。1964年の東京五輪で江の島沖で開催されたヨット競技に出場した松本富士也さん(81)=横浜市港北区=がその人。「日本がまた一歩前進するきっかけになる」と招致成功を期待している。

「運がよかった」と一言に凝縮させたが、劇的につかんだ地元五輪代表だった。3艇で争った5・5メートル級の最終選考会はもつれにもつれ、最終レースで1位になった松本さんたちが代表の座を射止めた。

会場は新設の江の島ヨットハーバー。国立競技場で行われた開会式に参加し、期間中は大磯の選手村からバスで往復した。

松本さんの種目にはノルウェー皇太子(現国王)が出場したことでも注目された。「皇太子は気さくな方で、毎晩、部屋に飲みに行った。選手の家族も選手村に出入りでき、安全で楽しかった。あっという間だったよ」と夢のような五輪期間を振り返る。

東京五輪に合わせて新設された競技会場も多く、それ以上に首都高速道路や東海道新幹線など多くのインフラも整備された。「戦後の貧しかった時期から立ち直ったところ。世界のトップレベルの選手が集まった大会を成功させた自信は、スポーツだけではなく日本の飛躍の原点になった」と五輪効果を実感した。

松本さんはそもそも、金沢八景にあった横浜第一(現希望ケ丘)高時代、近くの海で乗ったのが始まり。早大を経て、ヨットに力を入れていた巴工業に入社し、競技に打ち込んだ。

「東京五輪で人生の一つの花を咲かせることができた。その後はご奉公と思って、できる限りのご恩返しをしてきたつもり」とロサンゼルス五輪監督、江の島ヨットクラブ会長、日本セーリング連盟副会長などを歴任し、強化、普及に力を注いできた。

国際オリンピック委員会総会は目前。「日本の今の実力なら、しっかりした五輪がやれる」と2度目の東京五輪実現を願っている。

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