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夏目漱石ら著名人の手紙 複写を販売 徳富蘇峰記念館

話題 神奈川新聞  2020年07月10日 05:00

夏目漱石から徳富蘇峰に送られた崩し字の手紙。読み下し文も添えられ、分かりやすい
夏目漱石から徳富蘇峰に送られた崩し字の手紙。読み下し文も添えられ、分かりやすい

 徳富蘇峰記念館(二宮町二宮)は7日から、蘇峰に送られた著名人からの手紙(コピー)の販売を始めた。新型コロナウイルスを警戒して外出を控える人もいる中、所蔵する貴重な手紙を広く活用してもらおうと企画。夏目漱石ら5人の文学者を皮切りに、今後シリーズ化していく予定。

 同記念館では、明治初期から亡くなる昭和32(1957)年まで、蘇峰に送られた膨大な手紙を所蔵している。その数はざっと1万2千人から届いた約4万7千通で、内容も多種多様。塩崎信彦学芸員によると、蘇峰は将来の歴史研究に役立ててもらおうと大切に手紙類を残したという。

 「“書”に親しむシリーズ」の初回は文学者編。夏目漱石や森鷗外、与謝野晶子ら計10人を5人ずつに分け、1セット2千円(税込み)で販売する。手紙のコピーに読み下し文、手紙の解説などを添えた。多くの手紙を所蔵している著名人は、蘇峰との関係性や本人の人柄がうかがえる手紙を選んだ。

 夏目漱石の手紙(明治42年)は蘇峰から贈られた書籍に対する礼状。「机辺に集積する所の書巻は悉(ことごと)く生存競争の臭味有」など独特の言い回しで感謝の意を述べている。森鷗外の手紙(明治23年)は、前日寄稿した原稿が国民新聞に掲載されていないことに憤り、その理由をただす内容。原稿は寄稿した3日後に掲載され、鷗外の性急ぶりがうかがえる。

 今後も毎月のペースで著名な政治家、実業家、軍人、女性、芸術家の手紙を販売する。

 問い合わせは、同記念館電話0463(71)0266。


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