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投票率最低48・37%
【大井町長選】小田氏初当選 財政難に問われる手腕

選挙 神奈川新聞  2018年12月11日 02:00

小田真一氏
小田真一氏

 任期満了に伴う大井町長選は、9日投開票され、無所属の新人で冷菓卸売会社社長の小田真一氏(65)が、いずれも無所属新人のテニスクラブ経営鈴木武夫氏(66)、IT関連会社社長諸星光浩氏(57)の2人を破り、初当選した。投票率は48・37%で、過去最低だった前回をさらに9・84ポイント下回った。

 5期20年続いた現職間宮恒行氏の不出馬表明を受け、元町議3人による三つどもえの戦いとなった。

 4月にいち早く立候補の意向を表明した小田氏は、現町政の財政運営を高く評価する一方、協働推進室の設置や自治会担当職員の配置などを訴え、着実に支持を広げた。

 鈴木氏は、町長の給与3割カットや出張町長室の設置などを主張。諸星氏は50代の若さをアピールし、町政へのIT(情報技術)活用などを訴えたが、いずれも及ばなかった。

 当日の有権者数は1万4263人(男7098人、女7165人)。


小田 真一氏の横顔
明治大学卒業後、家業の冷菓・冷凍食品の卸売業に携わり、2004年の町議選で初当選。学生時代はマンドリンクラブに所属し、県立小田原高校剣道部OB。海釣りや音楽鑑賞と趣味は多彩。家族は妻と息子2人、両親、盲導犬の「ディート」。65歳。

財政難 待ち受ける厳しい船出



 新人3人の戦いとなった大井町長選は、前町議会議長で冷菓卸売会社社長の小田真一氏が幅広く有権者の支持を取り付け、他の2候補を退けた。事前予想に反し、投票率は48・37%と低迷。過去最低だった前回をさらに9・84ポイントも下回り、有権者の関心の低さは関係者に衝撃を与えた。

 今回の選挙は5期20年と県内最長の間宮恒行町長が9月議会で引退を表明し、「後継者はつくらない」と明言。3候補は独自の人脈を頼りに選挙戦を展開してきた。4月にいち早く出馬表明し、福祉行政にも明るい小田氏は準備期間も含めて一歩リード。子育ての拠点づくりを掲げ、若年層にも名前を浸透させ、着実に支持を固めた。

 だが、町内に拠点を置いていた生命保険大手の本社機能完全撤退が目前に迫る中、町民法人税のさらなる減収は避けられず、財政上はいばらの道だ。「課題解決のノウハウ共有」「町長給与の3割カット」と訴えた対抗馬2人が一定の得票を収めたのは、町民の不満や不安とも受け取れる。

 少子高齢化や人口減少が進む中、「多様なニーズに応えるため、産官学民の多様な担い手が課題に取り組む町政運営」を掲げた小田氏は町民の負託にどう応えていくのか。厳しい船出が待ち受けており、今後の行政手腕が問われている。


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