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大磯恒道会が破産 大磯、二宮で福祉施設運営、負債額3億円以上

社会 神奈川新聞  2018年12月11日 02:00

 大磯、二宮両町で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「大磯恒道会」(尾尻和紀理事長)が東京地裁に破産申し立てをしたことが10日、分かった。恒道会を巡っては、両町の議会が適正な施設運営を求めて意見書を提出、県も法人に対して行政処分を繰り返した経緯があった。負債額は3億円以上とみられ、施設運営は今後、別の社会福祉法人が引き継ぐ方針で協議が続いている。

 申し立ては6日付。同地裁は同日、法人の財産散逸を防ぐため、管理を弁護士に命じる保全管理命令を出した。県などによると、恒道会が両町内で運営するのは特別養護老人ホームやグループホームなど8事業所。このうち5事業所には現在も約150人が入所している。このほか、デイサービスも大磯町の2事業所で運営している。

 両町の関係者によると、同法人は1974年、大磯町内に特別養護老人ホームを開設、地域の高齢者福祉を40年以上支えてきた。しかし、2013年ごろから職員の離職が相次ぐなどしてサービス悪化が表面化。両町の議会は14、17年に同法人の運営が適正に行われるよう、県に指導を求める意見書を提出した。

 その後も利用者数の減少などから年間約7千万円の事業損失を計上するなど経営状態は悪化した。県も17年以降、14回にわたり監査を実施。経営改善計画を提出するよう今年3月から計5回、改善命令を行った。16年度の同法人の決算書によると負債額は約3億7千万円。

 恒道会の施設運営については、社会福祉法人「豊友会」(山口県下関市、山内純一理事長)が施設職員の雇用を含め事業を引き継ぐ意向を示している。来年1月にも事業譲渡の契約を結ぶ方向で、恒道会の弁護士は「施設利用者への影響はない」と説明している。

 破産申し立ての連絡を受け県と両町は7日、各施設を視察。大磯町議会は11日に臨時の全員協議会を開き対応を協議する。県などの担当者は「入所者や利用者が不利益を受けないよう指導を続ける」としている。

 一方で、ある町議会関係者は「経営状態の悪化を放置してきた県側の責任も重い。これまでも施設休止の話があり、今後も施設の統廃合などが進めば利用者にも負担が強いられる可能性がある」と指摘している。


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