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パステルで描く矢崎千代二の世界 24日まで回顧展

話題 神奈川新聞  2018年12月10日 02:00

みずみずしい色彩で描かれた世界各地の風景が並ぶ「矢崎千代二展」=横須賀美術館
みずみずしい色彩で描かれた世界各地の風景が並ぶ「矢崎千代二展」=横須賀美術館

 横須賀市出身の洋画家・矢崎千代二(1872~1947年)の回顧展「矢崎千代二展 絵の旅」が24日まで、横須賀美術館(同市鴨居)で開かれている。中国や欧州、南米など世界中を旅しながら目にした風景をパステルで描いた矢崎の、みずみずしい作品が没後最大規模の150点ほど並んでいる。

 矢崎は現在の同市汐入町に生まれ、東京美術学校(現・東京芸術大学美術学部)で黒田清輝に師事。油彩画家として活躍していたが、40代半ばの1918年頃からパステルに魅了され、愛用するようになったという。

 パステルは、さまざまな色の粉にごく薄いのりを加えて練り、チョーク状に固めた画材。発色に優れ、描くのに水や油を必要とせず、持ち運びやすいなどの特長がある。

 矢崎はパステルの箱を携え、世界各地を巡った。夕暮れのシンガポールの海岸を描いた「南洋の夕雲」(22年)は、光の移ろう一瞬を鮮やかに捉えている。「ヤンゴン風景」(21年)はミャンマー最大の都市・ヤンゴン中心部に建つ高さ50メートルほどの黄金色の仏塔「スーレー・パゴダ」を題材に、巨大な伝統的寺院と英国風の街並みとが共存する様子を表現している。

 会場には、パステル画に転向するまでに残した油彩画も展示。市教育委員会美術館運営課の小川淳太朗さんは「矢崎の旅や、当時の街の風景に思いをはせながら見てほしい」と来場を呼び掛けている。

 午前10時から午後6時まで。観覧料は一般800円、高校生や大学生、65歳以上600円。中学生以下無料。問い合わせは、同美術館電話046(845)1211。


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