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【東名あおり】幅寄せ、急減速…「逃げる手段ない」と長女

社会 神奈川新聞  2018年12月04日 22:19

横浜地裁
横浜地裁

 大井町の東名高速道路で昨年6月、「あおり運転」を受けて停止させられたワゴン車が後続車に追突され一家4人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた無職の男(26)の裁判員裁判の第2回公判が4日、横浜地裁(深沢茂之裁判長)であった。亡くなった夫婦の長女(17)が証人として出廷。あおり運転を受けた際の心境を、「父と母が焦っていた。大変なことが起きていると思った」と振り返った。

 長女によると、一家は中井パーキングエリア(PA)で父=当時(45)=から母=当時(39)=に運転を交代。長女は助手席、父は助手席後方の2列目座席、妹の次女(13)は3列目座席にそれぞれいた。

 中井PAで父が駐車方法を巡り被告に注意してから間もなく、「後方からすごいスピードで走ってくる車の音が聞こえてきた」。父と母の会話から、PAで注意した相手の車だと気づいたという。

 追い付いた被告は、幅寄せや前方に割り込んでの急減速を繰り返した。母は焦りながらも衝突を回避するため車線変更を重ねたが、ついには路上に停車。長女は「その時点で、逃げる手段がないことが分かった」と説明した。

 降車してきた被告は、謝罪するためスライドドアを開けた父の胸ぐらをつかみ、「高速道路に投げてやろうか」などと激高。「本当に殺されてしまうと思った」という長女は泣きながら父の体をつかみ、母も制止しようとしたが、被告の怒りは収まらなかったとした。

 停車中、後続車の接近には気づかず、「突然車が揺れて、体が前に移動した感覚がした」と事故時を回顧。車内にいたはずの両親の姿は見えず、呼び掛けに応じたのは妹だけで、「何が起こっているのか分からずに、友人に電話した」と明らかにした。

 証人尋問は法廷と別室を映像でつなぐビデオリンク方式で実施。被告は表情を大きく変えることなく、背を丸めて長女の証言に耳を傾けていた。

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