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「さびにくい」「遠赤外線」 綾瀬の企業が個性的な鍋開発

経済 神奈川新聞  2018年12月03日 11:35

 通常は企業間取引の仕事をしている綾瀬市内のものづくり企業2社が、個人向け商品の開発に乗り出そうと、個性的な鍋をそれぞれ開発した。同市が呼び掛けて発足した「あやせものづくり研究会」の会員企業で、本業の優れた技術を生かしてさびにくい鍋と、遠赤外線を発生する鍋を製品化した。


ナウ産業が開発したテツナベ
ナウ産業が開発したテツナベ

 プレス加工業のナウ産業(同市深谷上、今寿義社長)が開発したのは、さびにくい「テツナベ」(直径26センチ、税別1万2千円)。鉄の表面に窒素をしみこませる窒化処理を施し、さびにくくした。厚さ3・2ミリもある鉄製で、重さ1・76キロ。肉などを焼いても鍋の温度が下がりにくい蓄熱性を持たせ、同時に女性でも持ちやすい重さになるよう厚さを決めた。「肉の外側はかりっと、中はジューシー」(今社長)といった焼き上がりになるという。

 同社はプレス機で鍋の成型はお手のものだが、さびにくい機能を実現するのに苦労。近くの別の会社から「窒化処理というやり方がある」と聞き、応用した。


旭工業が作った「スミナベ」(左)と「スミ板」
旭工業が作った「スミナベ」(左)と「スミ板」

 一方、カーボン加工業の旭工業(同市早川、嶋康之社長)はカーボン製の「スミナベ」「スミ板」を開発。スミナベは直径27センチでカーボンの塊から削り出した。税別6万円と高価だが、「カーボンは熱すると遠赤外線を出す。この機能で素材内部に水分を閉じ込めて焼くことができ、肉も野菜もジューシーに焼き上がる」と嶋知之専務。四角いプレートの「スミ板」は20センチ角が税別2万円、15センチ角は同1万3千円。

 綾瀬市内には3政令市に次いで県内4番目に多くの事業所があるものの、下請け企業が大半。下請けからの脱却を目指そうと、同市が2015年から呼び掛けて研究会を発足。現在は3社が加盟する。デザインコンサルティング会社のアッシュコンセプト(東京都台東区)がサポートし、2社の鍋は10月下旬から同社のウェブショップ「コンセント」と台東区の実店舗で販売中。今後、百貨店にルートを持つ商社での取り扱いを働き掛けるという。

 両社とも「個人向け製品を開発することで、従業員のモチベーションが上がった」と取り組みの成果を話している。問い合わせは、ナウ産業電話0467(78)4155、旭工業電話0467(77)1311。


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