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町政課題2018年大井町長選(下)子育て支援 施設の利便性向上を

政治行政 神奈川新聞  2018年12月01日 14:34

かつて第一生命の社宅が並んだ跡地。民間が販売した住宅(写真左後方)や町が買収した公園が人口減抑止に=大井町内で
かつて第一生命の社宅が並んだ跡地。民間が販売した住宅(写真左後方)や町が買収した公園が人口減抑止に=大井町内で

 かつての「企業城下町」のにぎわいに陰りが見え、財政難に直面している大井町。町の人口も第一生命保険の都内移転に大きな影響を受けたが、ここのところ落ち着いてきている。

 町町民課によると、今年3月末が1万7073人だったのに対し、10月末は前月比33人増の1万7152人。合計特殊出生率(女性1人が生涯に産む子どもの推定人数)に関しても、2004年まで県内で最も高かった頃には及ばないが、16年の「1・42」は県西部で高い部類だ。

 第一生命保険の社宅が立ち並んでいた上大井、西大井の両地区にまたがる住宅地。その一部が売却され、民間による分譲住宅に人気が集まっている。

 町が買収した一角は公園となり、住民の憩いの場としても機能している。

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 この住宅地は、最寄りのJR御殿場線上大井駅から徒歩10~15分圏内。電車の本数が1時間に1~3本と少なく、自家用車がないと不便だが、小さな子どもがいる母親たちは口々に「近隣市町に比べて、土地が安いから」と大井町を選んだ理由を挙げる。

 近所にはスーパーやホームセンターがあり、生活必需品に困る心配はない。数年ほど前、群馬県高崎市から結婚を機に移り住んだ女性(32)は5歳と2歳の子どもがいるが、「同世代も多く子育てしやすかった」と振り返る。

 就学前児童と保護者を対象にした子育て支援センター(同町金子)の職員たちの面倒見が良く、ずいぶん助けられたという。

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 ただ、この女性は行政に注文もつける。同センターが利用できるのは平日。こうした施設の土日開放のほか、「センター職員をはじめ、子育てに関わる人の待遇をもっと手厚くしてくれたら、間接的に住民に還元されるのでは」と言う。

 住宅費の安さに引かれ、開成町から移住した子育て中の女性(29)も「小児科をはじめ、町内に医療機関が少ない」と不満を漏らす。「雨の日に集まれる場所として商業施設を誘致すれば、さらに若い子育て世代が集まってくるのでは」とも期待する。

 町が整備した公園についても、住民からはトイレや水道、遊具があれば、もっと便利に使えるとの要望が聞こえてくる。

 一方、町役場北側では区画整理事業(約13・5ヘクタール)が着々と進む。住宅地として1千人(約300~400世帯)の流入人口が期待される事業で、防災機能を併せ持った公園も整備。町によると、20年度末の完了を目指している。

 町が策定した人口ビジョンによると、区画整理事業による世帯流入が進んだ場合でも、長期的には人口減少は避けられないとしている。「もっと子育てに手厚い施策をしてくれるとうれしい」。町内の若年層からの声は共通している。


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