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第31回神奈川地域社会事業賞 「海老名里山づくり山仕事の会」(海老名市)
心豊かな街へ(中)緑を守る一翼担う

社会 神奈川新聞  2018年11月30日 16:00

里山保全に取り組む「海老名里山づくり山仕事の会」のメンバーら=海老名市内
里山保全に取り組む「海老名里山づくり山仕事の会」のメンバーら=海老名市内

 海老名駅周辺を核に発展めざましい海老名市。宅地開発も進む一方、減少する里山に目を向け、それらの保全に取り組んできた。

 活動場所の多くは所有者の高齢化などさまざまな事情で手が付けられず荒廃が進んだ市内民有地の里山という。依頼を受けて、間伐や枝打ち、下草刈りを行う。

 「今日もよろしくお願いします」。体操で体をほぐした後、皆で山に向かってあいさつするのが作業開始の慣例だ。設立時からの代表で元教員の伊藤健三さん(78)=同市大谷北=は「自然に敬虔(けいけん)な気持ちで接する心構えを忘れないため」と語る。

 メンバーは定年退職した元会社員などが多く、高齢化もあり、「無理をしない」「自分ができることをする」がモットー。活動日は各自で持参した剪定(せんてい)ばさみや手のこぎりを手に午前10時から開始し、昼食をはさみ、午後2時半ごろまで作業が続く。枝木を粉砕する機材も活用する。

 「無理をしない」とは言いながらも、昨年度は計27日活動し延べ509人が参加した。作業に取り組んだ広さはおよそ東京ドーム1個分の計約4万6400平方メートルに上った。

 何がこうした活動を後押しするのか。伊藤さんは言う。「市内はいろいろな開発が進むが、海老名の魅力には田畑があるとか里山があるとか、緑の豊かさも入っているはず。『緑を守る方で一翼を担おうよ』というのがわれわれの思い」

 会では踏み入ることもできないようなやぶ地でも作業を行う。「苦労も多いが、それまで見られなかった草花が咲いたり、感謝の言葉が届いたりと感動も多い」。里山が戻ることで不法投棄の防止や防犯対策などにもつながる、と活動意義を捉えている。

 だから「今日もよろしくお願いします」-。海老名に残る山々で快活な声を上げ続ける。


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