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県警初の殉職者、祝井巡査の遺徳しのぶ  伊勢原で慰霊祭

社会 神奈川新聞  2018年11月24日 11:45

祝井巡査の慰霊碑を訪れた岩田署長(手前)と鵜川さん(右端)=伊勢原市上粕屋
祝井巡査の慰霊碑を訪れた岩田署長(手前)と鵜川さん(右端)=伊勢原市上粕屋

 明治初期に凶悪犯に立ち向かい、県警初の殉職者となった祝井盛武巡査=当時(29)=をしのぶ慰霊祭が18日、伊勢原市上粕屋の旅籠(はたご)跡で行われた。伊勢原署員と地元関係者のほか、祝井巡査の墓碑がある教善寺(平塚市)の住職も初めて参列し、約20人が殉職事案を語り継ぐ決意を新たにした。

 同署などによると、1877(明治10)年11月19日、旅籠「紙屋」に下宿する元浪人の男が紙屋の娘に結婚を申し込んだが断られ、日本刀で家人を脅した。小田原署伊勢原分署(当時)に勤務した祝井巡査が取り押さえようと駆け込んだが、日本刀で胸を刺されて亡くなった。男は数日後、厚木市内で逮捕された。紙屋は1923(大正12)年の関東大震災後に廃業したが、事件当時の主人・鵜川久兵衛の子孫が供養を続けている。

 慰霊祭で石田時和住職(44)が読経し、岩田雅明伊勢原署長、若手署員らが慰霊碑の前で焼香した。岩田署長があいさつで「祝井巡査の果敢な職務執行は、身命を賭して市民を守る警察官の魂の原点」と述べ、6月に富山市、9月に仙台市で交番が襲われ、警察官2人が刺殺されたことに触れ、殉職事案の絶無を誓った。

 久兵衛の子孫で医師の鵜川四郎さん(87)=二宮町=は「母から祝井巡査の話をよく聞いたので、自分の先祖より身近な感じがする。今日のことを息子にも伝え、慰霊祭を続けていきたい」と話していた。


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