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長男・横浜商×次男・海老名×三男・松陽
三つ子の球児、一つの夢 23日、三つどもえの練習試合

高校野球 神奈川新聞  2018年11月22日 17:02

長男の新は正捕手として今秋、Y校の県大会8強入りに貢献、次男の尊は今秋から海老名のエースナンバーを背負う、三男の隼は松陽の主将で遊撃手
長男の新は正捕手として今秋、Y校の県大会8強入りに貢献、次男の尊は今秋から海老名のエースナンバーを背負う、三男の隼は松陽の主将で遊撃手

 来春高校3年となる三つ子の「松本3兄弟」が甲子園を目指し、神奈川県内の異なる学校の野球部でレギュラーとして汗を流している。長男・新(あらた)は横浜商(Y校)の正捕手で秋の県大会8強入りに貢献し、次男・尊(たける)は今秋から海老名のエースに。そして三男・隼(はやと)は松陽のキャプテンを務める。3校の指導者の粋な計らいにより、23日にはY校で三つどもえの練習試合が実現する。

 今秋の県大会4回戦。Y校・新の一打は弟の思いをくんだ長男の意地だった。延長十回、左翼席にサヨナラアーチをたたき込む。地区予選では隼がチームを引っ張る松陽に快勝。「悔しかった」と末っ子が振り返れば、結果を聞いた次男・尊も「かっこいい。自分も打ちたい」と羨望(せんぼう)のまなざしを向けた。

 一卵性の三つ子として生まれ、顔つきも170センチ前後の背格好もそっくり。海老名の北岡克明監督(52)は「三つ子の高校球児という例は初めて聞いた」と目を丸くし、父・亨さんは「直接対決のときが一番困る。どっちを応援していいか悩まされる」と頭を抱えるが、どこかうれしそうだ。


長男・松本新
長男・松本新

 高校時代に瀬谷でエースナンバーを背負った父の手ほどきを受け、3人は幼少期から自宅近くの公園でキャッチボールを始めた。小学3年の時にそろって座間市内のクラブ、東原ラビットに入部。幸いポジションは重ならず、全員がレギュラーをつかんだ。

 当時は投手・新、一塁・尊、遊撃・隼。力を合わせて戦い、県大会を制したこともある。中学時代も3人そろって登下校。高校受験の期間中は息抜きに自宅近くの公園でキャッチボールし、アドバイスを送り合った。

 泥だらけの練習着はいつも3人分。母・淳子さんの苦労は絶えない。1日4度は洗濯機を回し、中学時代から毎日3食ずつ弁当をこしらえてきた。食べ盛りの今は毎朝7合の米を炊くという。「体格の差をつけられた。兄より多く食べたい」と尊が言うように、競い合って食べるから量は増える一方だ。

 3人は高校で初めて、別の道を歩む。寝室と勉強部屋をそれぞれ共有するが、多感な年頃の男子が交わす言葉は多くない。「仲は良くないです」と口をそろえるが、それでも「(他の)2人の成長した姿を見てみたい」。白球でつながる兄弟の思いがかなう時がやってきた。

 練習試合や公式戦のたびに両親は「どこの応援に行くか」と頭を悩ませてきたという。そんな苦労を伝え聞いた3校の指導者のアイデアで、3人が一堂に会する「松本3兄弟シリーズ」が組まれた。

 「負けたくない」と長男の新。次男の尊は「それぞれに強いライバル意識がある」と応じ、三男の隼も「守備では他の2人に負けない」と闘志を燃やす。松本家にとってまさに夢のカード。亨さんも「親としてはこれ以上ない喜び」と胸を躍らせている。


次男・松本尊
次男・松本尊

三男・松本隼
三男・松本隼

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