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明るいトンネル、絵の力 秦野の東名高架下に壁画

話題 神奈川新聞  2018年11月04日 02:00

トンネル内に鮮やかな絵を描く親子連れ=秦野市北矢名
トンネル内に鮮やかな絵を描く親子連れ=秦野市北矢名

 コミュニティータクシーの停留所近くにあるトンネル内を明るくしようと、秦野市北矢名の東名高速道路の高架下で、市内の絵画サークルのメンバーらが壁画の制作に取り組んでいる。同サークルは障害の有無に関係なく絵画指導に長年取り組んでおり、10月27、28の両日、メンバーや家族ら計約30人が絵筆を手に、普段より大きなキャンバスに思い思いの絵を描いた。

 北矢名周辺では車を持たない人や高齢者の外出を支えるため、市内のタクシー会社「愛鶴(あいづ)」が事業者となり、小田急線東海大学前駅南口を発着点に停留所14カ所を巡るコミュニティータクシーを運行している。

 市公共交通推進課によると、昨年6月の会議で、停留所近くのトンネルについて地元の自治会長から「スピードを出す車が多い」「暗くて殺風景」といった意見が出された。トンネルは片側上部にしかライトがなく、夜間の環境が良くないことも分かった。

 市は壁の所有者である中日本高速道路からペンキと絵筆の提供を受け、環境改善と落書き対策として壁画の制作を決定。同市戸川の絵画サークル「Crazy Pumpkin(クレイジーパンプキン)」に依頼した。

 28日はサークル代表者の久保寺こずえさん(60)が見守る中、5歳児から20代までの参加者が長さ約40メートル、高さ約2メートルの壁に絵を描いた。発達障害の中学生や社会人も参加し、カラフルな鳥、飛び跳ねるクジラ、桜の花など、クレヨンで下絵を描き、ペンキを使い丁寧に色を塗った。

 久保寺さんは「伸び伸びと描いてほしい。作品を多くの人に見てもらうことは、子どもたちが絵を好きなままでいてくれることと成長につながる」と目を細める。

 巨大なトンボを描いた市立北小学校3年の金澤和潤(かうり)君(8)は「外でこんなに大きな絵を描くのは初めて。色を均等に塗ることが大変だけど、見る人に明るい気持ちになってほしい」と真剣な表情で絵筆を動かしていた。竜を描いた同校5年の込山芽苺(めい)さん(10)は「ペンキが垂れてくるので、細かいところを塗るのが大変。大きな絵を描くのは難しい」と笑顔を見せた。

 今後は週末に3回ほど作業を行い、12月2日の完成を目指す。来年1月にはお披露目会を予定している。


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