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最適な香りをITで 横浜のスタートアップ企業

経済 神奈川新聞  2018年10月29日 12:35

個人向け商品「コードミー」はポスト投函型のパッケージで届く
個人向け商品「コードミー」はポスト投函型のパッケージで届く

 一人一人に、あらゆる場面で、最適な香りが寄り添う世界を創出したい-。テクノロジーの力を使って、パーソナライズ(個別化)した香りを届けるサービスを展開するスタートアップ企業「CODE Meee(コードミー)」(横浜市西区)。さまざまな企業も巻き込みながら香りのマーケットを広げ、2022年ごろをめどに、10億円以上の売り上げを目指す。

 香料会社で、長年フレグランスの開発に携わっていた太田賢司代表が同社を創業したのは17年4月。洗濯用洗剤や入浴剤など、香り付きの商品が普及する中で「本質的なサービスを提供できていないのでは」と感じていた。

 そこで、個々人の嗜好(しこう)や行動に合わせた香りの商品・サービスを実現しようと、ビジネス化を検討。横浜企業経営支援財団(IDEC)のサポートを受けながらクラウドファンディングなどで資金を調達した。

 現在展開しているのは、個人向けと企業向けのサービス。ウェブ上で、香りに対する自分の好みやなりたい気分などを入力すると、3000パターンの中からお薦めの香りが提供される個人向けのサービスは、今春から正式にスタート。

 1セット4500円で、朝、昼、夜というシーン別に使えるエアフレッシュナー(アロマスプレー)が届く。使った感想を送ると、次に注文した際にはさらに改良された香りが提供される。これらの情報は全てデータベースに蓄積され、分析を行うことで精度の高いサービスに役立てられるという。

 利用者の男女比率はほぼ半分で年齢層も幅広い。「持ち運びができ、ビジネスシーンでも使いやすいことで男性にも支持を広げられた」と太田代表は分析。たばこの本数が減ったという声も寄せられているという。


コードミーの太田賢司代表
コードミーの太田賢司代表

 企業向けには、ブランディング支援のほか、働く場の環境改善なども計画中。また、特に注力しているのがエンターテインメント業界だ。北海道の森を使って撮影された映画のイベントで「森の匂い」をプロデュースし来場者に提供するなど、香りで作品の世界観を表現。音楽業界においても、曲のイメージに沿った香りの商品を企画するなど、新しい取り組みに挑戦している。

 商品の原料は天然100パーセントにこだわり、高知県のユズや沖縄の月桃など、国産の天然精油を積極的に使用。高品質でもまだ生産量が少ない国産精油のマーケットを広げることで、地方創生につなげることも事業ビジョンのひとつだ。

 オープンイノベーションも重視し、宅配ボックスの開発はヤマト運輸、データベースのシステム構築は日本IBMと連携して行ってきた。横浜駅西口地区の活性化に向け、ベンチャー企業を支援する「相鉄×高島屋アクセラレーションプログラム」にも採択されていることから、両社とコラボレーションした企画も準備中だ。

 太田代表は「今後は香水など、暮らしをトータルコーディネートできるような商品展開も行っていきたい。ワンランク上の香りの魅力を提示して、市場を拡大できれば」と展望を語った。


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