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チョウ監督 育成主義貫き大輪 湘南 ルヴァン杯初V

スポーツ 神奈川新聞  2018年10月28日 02:00

優勝を果たし喜ぶ選手を見つめ、感無量のチョウ・キジェ監督=埼玉スタジアム
優勝を果たし喜ぶ選手を見つめ、感無量のチョウ・キジェ監督=埼玉スタジアム

 27日に埼玉スタジアムで行われたサッカーのYBCルヴァン・カップで湘南ベルマーレが初優勝の偉業を成し遂げた。チームを栄冠へ導いた就任7年目のチョウ・キジェ監督(49)は「堂々とプレーしてくれた」と最後まで走り抜いたイレブンを誇った。


若手躍動 監督男泣き


 歓喜に沸く教え子たちを見ると、「泣かないと決めていた」と誓っていた熱血漢のほおを涙が伝った。「クラブ全体の勝利。いろんな人がこの日を待ちわびていた」。まさに感無量だった。

 現役時代は日本リーグの日立製作所(現柏レイソル)などでプレー。「本当に指導者なんて全然やる気がなかった」という指揮官の原点は、引退後の2001年にジュニアユース(中学生年代)の指導を任された川崎フロンターレのコーチ時代にある。

 当時は、現在湘南で主将を務める高山薫選手や15年まで6季プレーした永木亮太選手(現鹿島アントラーズ)が所属。「あの子たちが楽しそうに練習に来るのが最初のきっかけ。楽しそうに来る子を嫌いにさせちゃ駄目だな、というのはあの時からすごい思っていた」。最初は分刻みの練習メニューを頭に入れるのに精いっぱい。それでも常に真剣に選手に向き合ってきた。

 12年に湘南で監督を任されてからも貫いてきたのは徹底した育成主義。「大人でも子どもでもしっかり向き合っていかないといけない。触れ合いの中で選手を成長させたい」と対話重視の指導方針を貫く。

 この日は高卒2年目の杉岡大暉選手が決勝ゴールを決め、大卒1年目ながら守備の柱に成長した坂圭祐選手ら若手が躍動した。この7年でJ1昇格を3度、J2降格を2度経験した闘将は、栄冠を手に「何度も折れそうになったけれど、ギリギリのところでやっていた。選手が報われて良かった」と語る。これからも真っすぐ選手に向き合っていく。


優勝を果たしサポーターと一緒に喜びを爆発させる湘南の選手ら
優勝を果たしサポーターと一緒に喜びを爆発させる湘南の選手ら

「いつかリーグVを」「素直におめでとう」


 1992年に旧ナビスコカップとして始まり、26回目を数えるルヴァン・カップで初の「神奈川ダービー」による決勝となった一戦は、会場の埼玉スタジアムを湘南の緑色とマリノスの青色に二分し、サポーターの意地もぶつかり合った。

 Jリーグ開幕前からのベルマーレファンという平塚市の自営業鈴木章夫さん(60)は、天皇杯で優勝した1994年当時のレプリカユニホームで駆け付けた。歓喜の初優勝に、「当時よりサポーターも選手も一体になっていたと思う。低迷期が長く、スタッフや裏方の苦労も知っているから余計に感慨深い」と喜んだ。

 Jリーグ三大タイトルのうち、湘南に残るはリーグ優勝だけだ。鈴木さんは「これを弾みにまずはJ1残留して、いつかリーグを制覇してほしい」と声を弾ませた。

 敗れはしたが、マリノスも後半は巻き返し、同34分にはPK獲得かと思われるシーンもあった。しかし審判は笛を吹かず、マリノスサポーター歴23年という東京都練馬区の自営業男性(34)は「レフェリーの判定が…」。試合はそのまま終了し、男性は「特に前半はマリノスがサッカーをできていなかった。でもそれ以上に湘南が良かった。素直におめでとうと言いたい」とたたえた。


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