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横浜市3公園の指定管理者、異例の年度中変更 違反指摘も

社会 神奈川新聞  2018年10月27日 02:00

横浜市役所
横浜市役所

 横浜市鶴見区の市立3公園の指定管理者が、5カ月の指定期間を残して変更される異例の事態となった。公園を管理してきた日産自動車(同市西区)のグループ会社が関連業務を手放し、事業承継するサカタのタネ(同市都筑区)の子会社が新たな指定管理者となる。一部の市議は指定管理者としての権利の承継などを禁じる協定書に「違反している」と問題視。日産が自動車事業に専念するための事業整理の一環というが、市は今回のケースを「想定外」とし、指定管理者制度の運用に関するガイドラインを見直す考えを示した。

 市によると、入船、潮田、東寺尾一丁目ふれあいの3公園。日産クリエイティブサービス(同市戸塚区)が2019年3月末まで指定管理者として管理を行う予定だった。

 しかし同社とサカタのタネは今年3月、サカタのタネが新設する子会社に、吸収分割によって指定管理を含む事業を承継することで合意。9月下旬には、10月31日に承継する契約を締結した。

 4月に入って報告を受けた市は指定期間満了までの事業継続を求めたが、日産側は難しいと回答。市は、年度途中での再公募は時間的に難しい点や、市民サービス継続の必要性などを踏まえ、新会社サカタのタネグリーンサービス(同市都筑区)を指定管理者とする議案を今月26日の市会本会議に提出、賛成多数で可決された。

 市議が問題視するのは、市と日産クリエイティブサービスが締結した基本協定書との整合性だ。「協定に基づき取得した権利又は義務を第三者に譲渡し、承継させ、転貸し、又は担保の目的に供してはならない」との規定に違反すると指摘する。一方、市は「民間企業の一部門を承継するのであって、市会の議決を要する指定管理事業の承継には当たらない」との見解を繰り返す。

 市公園条例の第28条は指定管理者の指定に関し「特別の事情があると認める場合を除き、公募する」と定めるが、今回のケースは「特別な事情」に該当するとして、10月31日以降の残る18年度については再公募を行わなかった。これに対し市議は「指定管理事業が売買されている」「本来なら再公募すべきだ」と指摘している。

 外部の有識者らでつくる指定管理者の選定評価委員会の報告を踏まえ、市は今月、19~22年度の3公園の指定候補者にサカタのタネグリーンサービスを決定している。


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