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地域の魅力知って 鎌倉・カヤックが、移住支援や自治体をPR

経済 神奈川新聞  2018年10月26日 02:00

移住マッチングサービス「SMOUT」のウェブサイト
移住マッチングサービス「SMOUT」のウェブサイト

 インターネット広告やソーシャルゲームを手掛けるカヤック(鎌倉市)が、地域活性化事業に力を入れている。同社はこれまでも地域とのつながりに根差した事業を展開してきたが、得意とする情報技術(IT)やコンテンツ制作のノウハウを活用し、多様な地域の魅力を多くの人に知ってもらえるよう新たに移住のマッチングサービスや自治体のシティープロモーションの支援事業を展開している。 

 同社は鎌倉に本社を置き、地域住民と行政、企業が力を合わせて地域資本を伸ばすことに取り組む「地域資本主義」を提唱。この一環としてこれまでに鳩サブレーで知られる老舗の豊島屋と企業主導型の保育施設を開設。また、鎌倉で働く人が集える“社員食堂”をオープンさせている。

 今年6月からは、子会社のカヤックLiving(同)が、活性化の人材を求める地域と移住希望者をつなぐマッチングサービスを始めた。

 従来は、移住を考える人が国の「地域おこし協力隊」のウェブサイトなどで情報を集め、興味を持った市町村に接触するやり方が主流だった。今回、同社が始めた新たなマッチングサービスはウェブ上に登録された人材を地域が“スカウト”するのが特徴。地域と地域で活動したい人をマッチングすることで地域を訪れたり関わったりする人を増やし、移住のきっかけを作るのが狙いという。

 「住む」と「スカウト」を掛け合わせた造語の「SMOUT(スマウト)」と名付けられ、移住を考えている人が自分の得意とする仕事のスキルやプロフィル、気になるジャンルなどを登録。市町村や地域の企業など人材を募集する側が希望する人物像を検索し、勧誘メッセージを送る仕組み。

 現在、全国から約1600人が登録し、年齢は20~40代が中心。これに対して北海道から沖縄まで約70の地域が人材を求めている。このサービスをきっかけにこれまで数十人が地域と関わった。長野県大町市では名古屋市の20代の女性がリンゴ農家の収穫を手伝うなど、移住に至った事例も生まれている。

 移住せず仕事を手伝うケースもある。福井県坂井市が写真共有サービス・インスタグラムの利用者で多数のフォロワーがいて影響力を持つ「インスタグラマー」を募集したところ、東京の20代の女性2人を採用。2人は9月に行われた坂井市の祭りを訪れ、それぞれ自身のインスタグラムで同市をPRした。

 松原佳代代表取締役は「移住の形は十人十色。さまざまな要望に応えられるサービスを提供していきたい」と話す。

 また、カヤックはこれまでにさいたま市や静岡県、長崎県佐世保市の観光PRウェブサイトやスマートフォンアプリのコンテンツを制作するなど、地方自治体のシティープロモーションに関わっている。

 同社は今後、地域をPRする支援を強化していくといい、「多様な地域の資本の魅力を多くの人に知ってもらうためのブランディングやプロモーションの支援を本格化していく」としている。


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