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義足、理解深めて パラ陸上選手が川崎の小学校で授業

社会 神奈川新聞  2018年10月23日 10:55

競技用と日常生活用の義足の違いを説明する山下千絵さん=川崎市中原区の市立大谷戸小学校
競技用と日常生活用の義足の違いを説明する山下千絵さん=川崎市中原区の市立大谷戸小学校

 子どもたちに障害者スポーツや、心のバリアフリーへの理解を深めてもらおうと、東京パラリンピックの陸上競技への出場を目指す山下千絵さん(21)らを招いた特別授業が22日、川崎市中原区の市立大谷戸小学校で開かれた。6年生約220人が参加。競技用義足を使っている経験談を聞いたり、義足を実際に体験したりした。

 「怖くないから、触ってごらん」。自身の左膝を指さしながら、山下さんが語りかけた。児童がその感触を確かめると「柔らかい」との声が上がった。「触られても痛くないんだ」などと理解を深めるたびに、子どもたちの表情は和らいでいった。

 山下さんは川崎市幸区出身。市立南加瀬小4年のときに交通事故に遭って、左足に義足が必要になった。ハンディがありながらも、中学、高校時代は健常者とともにテニスをプレー。法政大に進学後、陸上に力を注ぎ、20年のパラリンピックへの出場を目指している。

 小学生のときは、「いじめられる」と思って、左足のことを周囲に隠していたというが、地元での授業を通して子どもたちに「健常者と変わらないということを知ってもらえれば意味は大きい」と語る。

 児童にも思いは伝わったようだ。長峯元気さん(12)は「優しく接してくれた。自分たちと何も変わらないと思った」。松永悠良さん(12)も「偏見なく、優しく接することが大事だと思った」と話した。

 特別授業は多様性を尊重する社会の実現を目指し、住宅設備などを手掛けるLIXILが主催した。東京五輪・パラリンピック組織委員会にも認定された教育プログラムで、県内では初開催。2012年のロンドンパラリンピックの陸上競技に出場した春田純さん(40)も子どもたちに障害者スポーツの素晴らしさを伝えた。


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