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認知症、地域で見守りを ごみ収集作業者がサポーター活動に力 厚木市

政治行政 神奈川新聞  2018年10月15日 12:29

認知症サポーターの養成講座を受ける厚木市の収集作業員ら(同市提供)
認知症サポーターの養成講座を受ける厚木市の収集作業員ら(同市提供)

 厚生労働省が認知症への理解と支援を広げるために始めた認知症サポーター制度で、厚木市は今月から、ごみ収集業務に当たる作業員全員がサポーター活動に取り組めるようにした。認知症の人が外出中に行方が分からなくなった場合、外見情報に酷似した人などへの声掛けや情報収集で早期発見につなげる。日常的に市内を巡回し、地域の最前線で市民と接する作業員ならではの強みを生かす。 

 認知症の症状や接し方、サポーターの役割などを学ぶ養成講座を9月に4回に分けて開き、作業員全82人が受講したことで体制が整った。県内では逗子市などもごみ収集業務に当たる作業員向けに養成講座を開催しているが、サポーター制度の事務局を担う全国キャラバン・メイト連絡協議会(東京都)は「(収集作業員全員をサポーターにするのは)全国的にまだ珍しいと言える」と説明する。

 活動は、外出中に行方が分からなくなった認知症の人がいた場合、収集業務の傍ら情報収集などを行い、必要があれば市の介護福祉課や地域包括支援センターに連絡し、早期発見に協力する。業務で巡回中、高齢者が道端に座り込んでいるなど異変に気づいた時には声掛けも行うという。

 始動に際し、収集車の車体に「認知症サポーターが乗っています」とのメッセージと、市のマスコットキャラクター「あゆコロちゃん」をあしらったオリジナルステッカーを順次貼り付け、走らせ始めた。市民にも認知症への理解や協力の輪を広げたいとの思いと、「作業員の意識を醸成する狙いもある」(市)。

 市内には現在、8千人を超す認知症高齢者がいるとされ、2025年には1万2千人に達する推計もある。現在でも年間30件程度の徘徊(はいかい)事案が発生しており、市では高齢者を担当する福祉部と、ごみ収集を所管する環境農政部とで「認知症の市民を見守る、より多くの目が必要」と意見が一致。今回の取り組みが前進をみた。

 高齢化が進む中、認知症の人の増加が見込まれるのは同市のみに限らない。地域をくまなく回る収集作業員をサポーターに積極的に転換していく動きは今後、広がりを見せそうだ。

◆認知症サポーター 認知症への正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人や家族にできる範囲で手助けする人。自治体などが開く講座を受講すれば誰でもなれる。厚生労働省はサポーターに期待することとして「地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携、ネットワークをつくる」などを挙げる。県内のサポーター数は9月末現在、県人口の6.1%に当たる56万2761人。


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