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ラミ流、頂へ道半ば(1) スタメン121通り、選手たちに戸惑いも

ベイスターズ 神奈川新聞  2018年10月14日 10:02

シーズンを通じて打順を固定しなかったラミレス采配。CS進出の可能性を残した141試合目は1番・筒香、2番・ソトの奇策で挑んだ=マツダ、7日の広島戦
シーズンを通じて打順を固定しなかったラミレス采配。CS進出の可能性を残した141試合目は1番・筒香、2番・ソトの奇策で挑んだ=マツダ、7日の広島戦

 今季142試合目。今月9日のヤクルト戦(神宮)で勝利を飾ったベイスターズナインは、一様に肩を落とした。高橋由伸監督の退任が決まっている巨人が同時開催の試合で勝利して3位を確定し、クライマックスシリーズ(CS)の出場権を手にすることはかなわなかった。

 夏場から9月半ばまでは、中日と最下位を争っていた。崖っぷちで懸命に踏みとどまり、史上まれに見る混戦から一度ははい上がった戦いぶりはファンを魅了し、一喜一憂させた。

 しかし、シーズンの幕切れは喜べぬ勝利だった。やりきれぬ感情をにじませるナインに、ラミレス監督が自らの瑕疵(かし)を認めた。「今季、僕が多くの決断をしてきた中で、後悔するものはある。その責任を取るのは監督だ」

 今季はリーグトップ、球団歴代3位の181本塁打を放ちながら、総得点はリーグワーストの572。「一発頼み」のラインアップを「低迷した理由の一つ」と指揮官は振り返った。スタメンは常に日替わりで、今季試された打順は実に121通り。選手が次々と入れ替えられる打線はつながりを欠き、「主力」と「控え」に分断されたチームを象徴していた。

 シーズン中に1、2軍間で登録を入れ替わった選手は延べ236人でリーグ断トツ。計9度も1、2軍を行き来した左腕田中健をはじめ、8度の山下、楠本、7度の戸柱ら、頻繁に変わる1軍ベンチの顔ぶれに、チーム内には「落とす場合もどういう意図なのか説明があったものが、なくなった。監督が何を考えているかわからない」などと戸惑いも広がった。

 入れ替え人数は、ラミレス監督就任1年目の154人、2年目の174人から一気に増加。「勝負の世界の厳しさ」と言えなくもないが、チーム内では「監督は昨季終盤から人が変わったようだ」と受け止める関係者も多かった。

 昨季のクライマックスシリーズで、ラミレス監督は今永や浜口を中継ぎに回す“マシンガン継投”で勝ち抜き、3捕手を使い分ける采配なども高く評価された。しかし、それ以降、コーチらの意見に耳を貸さなくなる傾向が出てきたという。

 「1、2年目は信頼関係を築けていたが、今季は会話もほとんどなくなった。去年までとの差が激しすぎて、どう向き合えばいいのか分からないし、『監督の期待に応えよう』という気持ちは薄れた」とある関係者。


試合後、ファンにあいさつする横浜DeNA・ラミレス監督。ロッカールームに引き揚げ「僕が責任を取る」と反省を口にした
試合後、ファンにあいさつする横浜DeNA・ラミレス監督。ロッカールームに引き揚げ「僕が責任を取る」と反省を口にした

 今季は、筒香ら一部の主力選手を除いて、左バッターには各打者の特性に関係なく引っ張る打撃を求めたり、明確な理由も説明せず、選手が使っているバットやグラブの変更を命じたりすることもあったという。

 指示通りに動かない選手は、出場機会が激減。指示に応えられない若手に、2軍行きを命じた選手の名を挙げ「あの選手のようになりたいのか」とプレッシャーをかけることもあり、選手たちを惑わせた。

 溝は、選手間でも深まりつつあった。ある主力選手が1軍昇格させる選手について指揮官に具申し、反映されている-。前半戦が終わりに近づいたころ、そんなうわさがチーム内に広まった。

 ミーティングに三原球団代表が急きょ出席して否定し、火消しに追われる事態となった。「監督と選手、選手同士のコミュニケーションについて話し合わないといけない。見直すべき点はたくさんある」。三原球団代表は、来季への課題を口にした。

 3年目にして初めてCS進出を逃したラミレス監督率いるベイスターズ。来季も続投する指揮官はシーズンを終えて「私自身が変わらなければならない」と宣言した。悲願の頂点へ登り詰めるための課題を、2018年シーズンを振り返りながら検証する。


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