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2019年度にも社会実験
JR川崎駅周辺の公共空間、 屋外広告可能に 条例一部改正へ

政治行政 神奈川新聞  2018年10月09日 02:00

川崎フロンターレが広告主としてパネル看板を掲出するJR川崎駅北口通路
川崎フロンターレが広告主としてパネル看板を掲出するJR川崎駅北口通路

 川崎市は、JR川崎駅周辺の公共空間を有効利用し、さらなるにぎわいを生み出すため、駅前広場に広告塔などを設ける社会実験を行う。現在、同駅周辺の駅前広場や横断歩道橋は市屋外広告物条例で広告の禁止地域、禁止物件となっており、市は12月開会の市議会に条例の一部改正案を提出。禁止地域、物件でも公益性があれば広告が出せるようにする。社会実験は2019年度に予定しており、20年度の本格実施を目指す。

 同条例は1971年に施行。過剰なネオン点滅や派手な看板の氾濫を避け、良好な景観を維持するため、広告表示を許可制にし、禁止地域や禁止物件での広告を制限している。違反した場合、50万円以下の罰金を定めている。

 同条例は、多くの人が利用する駅前広場を屋外広告物の禁止地域に指定。川崎駅の東口、西口両方の駅前広場を含め、JR武蔵小杉駅や小田急線新百合ケ丘駅など市内9カ所の駅前広場が禁止地域となっている。

 一方、2017年に国が通知した屋外広告物条例ガイドラインの改正などで、近年は公共空間での広告掲出が可能となり、横浜や千葉、札幌市などの政令市でも駅周辺や市道に企業広告のデジタルサイネージ(電子看板)や商業施設の催し物を告知するバナーフラッグを設けるといった事例が広がりをみせている。

 川崎市は5月に公表した総合計画第2期実施計画で「JR川崎駅の公共空間の有効活用」を掲げており、今回、同条例の一部を改正して同駅周辺の規制をなくし、広告でにぎわいを生み出す取り組みを進めることにした。

 市路政課によると、同駅の東口駅前広場はバスターミナルなどの整備から6年が経過し、ごみや落書き、放置自転車などが目立つようになってきている。今回の改正は、広告収入の一部を駅周辺の美化活動や施設の維持管理の財源に充てる狙いもあり、駅周辺の環境改善につなげたい考えだ。

 同駅周辺では、市が北口西バス乗り場と北口通路西側デッキのネーミングライツ(命名権)を募り、商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」を運営する三井不動産と1月に年額500万円で契約を交わした。また、市が整備した同駅北口通路壁面の広告主に先ごろ、サッカーJ1の川崎フロンターレが決まり、近く同社と年額600万円で契約を結ぶことになっている。

 北口通路は屋外広告物の禁止エリアではないなど、どちらのケースも同条例とは関係ないが、市はこうした事例を先行的に進め、景観に与える影響などを検証しながら、社会実験へとつなげたい考えだ。

 12月の市議会で条例の一部改正案が可決されれば、市は社会実験の事業者を公募。19年4月ごろからの実験開始を目指す。市まちづくり局拠点整備推進室は「市の玄関口にふさわしい景観を保ちながら、にぎわいを創出し、駅前のイメージアップにつなげていきたい」としている。


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