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海外で人気博す 小原古邨の木版花鳥画展 茅ケ崎市美術館

カルチャー 神奈川新聞  2018年10月09日 02:00

木版花鳥画の逸品が並ぶ小原古邨展会場
木版花鳥画の逸品が並ぶ小原古邨展会場

 高砂(たかすな)緑地内にある茅ケ崎市美術館(同市東海岸北1丁目)で、同緑地一帯を別荘地として所有していた実業家原安三郎(1884~1982年)が収集した小原古邨(おはらこそん)の木版花鳥画展が開かれている。開館20周年記念「版の美」シリーズの第2弾。原の別荘の建築模型や書作品を展示するなど、展示室の一室を原安三郎コーナーにして、美術館との縁にもスポットを当てている。

 古邨は明治後期から昭和初期に活躍した日本画家。版元と組んで下絵を担当した多色刷り木版画は、輸出販売を念頭に制作された。高度な技を使い、肉筆と見まがう精緻な仕上がりで、海外で人気を博した。


今展覧会のために作られた「松籟荘」の60分の1の模型。左側手前の塀と玄関前庭は現在も残っている =茅ケ崎市美術館
今展覧会のために作られた「松籟荘」の60分の1の模型。左側手前の塀と玄関前庭は現在も残っている =茅ケ崎市美術館

 「原安三郎コレクション 小原古邨展-花と鳥のエデン」では、熱心な浮世絵コレクターだった原が集めた古邨作品230点に参考出品の花鳥画を加えた計252点の木版画を、前期・後期に分け、126点ずつ展示。

 担当者は「古邨は日本ではあまり知られていないが、世界初公開となる今回のコレクション作品群は、ほとんどが丁寧に作業された初摺(しょずり)で、保存状態も良好。見応えのある展覧会」と胸を張る。


松籟荘の模型のほか、原安三郎が書いた屏風、実際に使われていた家具などが並ぶ「原安三郎コーナー」
松籟荘の模型のほか、原安三郎が書いた屏風、実際に使われていた家具などが並ぶ「原安三郎コーナー」

 日本化薬の社長を長く務め財界の重鎮だった原は、大正期に別荘地として高砂緑地一帯を購入、茶室や日本庭園も整えた。南欧風の松籟荘(しょうらいそう)は、茅ケ崎の別荘文化を代表する建物として知られた。1984年に茅ケ崎市が敷地を購入し緑地公園として公開。その際、松籟荘は老朽化のため解体したが、玄関の前庭と塀の一部は今も美術館の建物脇に残っている。

 原安三郎コーナーでは60分の1サイズで今回のため作った松籟荘の模型を中心に、松籟荘の写真や実際に使われた家具を展示。「財界三筆」と称された原が筆をふるった屏風(びょうぶ)や掛け軸などの書作品も並ぶ。

 同展は11月4日まで。一般700円ほか。前期(10月8日まで)の券を提示すれば後期(同11日から)入場は200円引き。月曜(休日の場合は翌火曜)と10月10日は休館。問い合わせは同館電話0467(88)1177。


初の試みとして作られた「小原古邨展」オリジナル紙製コースター、全6種類。美術館内レストランをはじめ市内の協力飲食店で飲み物を注文すると提供される
初の試みとして作られた「小原古邨展」オリジナル紙製コースター、全6種類。美術館内レストランをはじめ市内の協力飲食店で飲み物を注文すると提供される

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