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「歴史への敬意ない」 京急駅名変更に異論相次ぐ

社会 神奈川新聞  2018年10月07日 11:23

追浜、京急田浦、逸見、汐入、横須賀中央…。京急線車内の路線図に並んだ改称対象の駅名
追浜、京急田浦、逸見、汐入、横須賀中央…。京急線車内の路線図に並んだ改称対象の駅名

 京浜急行電鉄が創立120周年記念の一環で行う駅名変更に、異論が相次いでいる。使い慣れた駅名が変わることへの不便さに加え、土地の歴史を宿す名前を安易に変えることに、専門家は「地名に対する敬意がない」と厳しい。駅名は、誰のものなのか。 

 「横須賀から汐入 追浜(おっぱま) 金沢八景 金沢文庫」

 1977年に発表された山口百恵さんの「I CAME FROM 横須賀」の歌い出しだ。作詞は阿木燿子さん、作曲は宇崎竜童さん。京急に乗って東京の恋人に会いに行く歌詞で、上大岡や井土ケ谷、日ノ出町などの駅名を連ね「心は走る線路なの」と結ぶ。

 そんな、京急沿線の雰囲気を形作ってきた駅名のいくつかが、唐突に変えられようとしている。

要望はないが…

 対象は全72駅のうち、横浜駅や川崎大師駅など乗換駅や公共施設・寺社・史跡の最寄り駅を除く46駅に及ぶ。主な目的は沿線活性化で、同社は本年度中に地下化される川崎市川崎区の産業道路駅をはじめ、数駅を来春以降に改称する方針。「次の時代に向けて」との理由から応募者は小中学生に限定し、10日まで募集している。

 「イエローハッピーステーションがいい!」。横浜市南区に住む小学1年の男児(7)は、京急の黄色い特別塗装車「イエローハッピートレイン」にちなみ新駅名を考えた。父親は傍らで苦い顔をしている。「それでは町の歴史が消え去ってしまうよ」

 なぜ、46もの駅を対象にするのか。京急は「読み方が難しく利用者に不便」「街の実態が変わった」(広報部)などの理由も挙げる。ただ同社によると、利用者や自治体からこれまで改称の要望はない。駅名変更にはシステム改修などに数億円規模が必要とされる。

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