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乗り合い交通、実証運行へ 湯河原町

政治行政 神奈川新聞  2018年09月22日 10:42

「ゆたぽん号」の実証運行地域の住民を対象に開催された利用説明会=18日、湯河原町宮上
「ゆたぽん号」の実証運行地域の住民を対象に開催された利用説明会=18日、湯河原町宮上

 湯河原町は10月から、予約型乗り合い交通「ゆたぽん号」の実証運行に乗り出す。町が委託した地元のタクシー会社2社が共同運行し、路線バスのバス停まで遠く高低差がある地域と、役場や病院など利用ニーズが高い施設がある地域を結ぶ。実証期間は1年間。町などは稼働率などを検証した上で本格導入するか決めるという。

 乗り合い交通は、「公共交通不便地域」の4エリア((1)温泉場(2)オレンジライン(3)鍛冶屋(4)福浦)と、病院や商業施設などが点在する「目的地エリア」をつなぐ。各エリアには路線バスのように乗降ポイントと運行時間が定められ、セダン型車両で平日の1日4便運行する。

 利用者は、当日朝から運行時間の1時間前までに予約センターに電話。名前や人数などを伝え、予約した乗車ポイントで待つ。定員は各車両4人で先着順。運賃は中学生以上400円、乗り合い利用や運転免許の自主返納者の場合は300円、小学生以下は無料で、降車時に現金で支払う。

 実証運行の実施の背景には、丘陵地が広がる町内には坂道が多く、交通弱者とされるお年寄りらが移動に困っている事情がある。

 町は2015年11月、町民の交通ニーズを把握するため、路線バスのバス停から離れている地域の約2200世帯を対象にアンケート調査を実施。16年度には県や学識者、町民らでつくる「地域公共交通会議」を設置し、移動の不便さの解消策などについて話し合いを重ねてきた。

 翌17年度に7エリアを公共交通不便地域に定め、うち人口や年齢比率などを考慮した上で4エリアでの実証運行を決定。町は18年度予算に準備や運行にかかる費用など計約1千万円を計上、地元のタクシー会社に運行を委託した。

 本格導入に向けては稼働率30%以上、各便の利用人数1・3人以上を目安とし、町などは利用者らへのアンケート調査などを通じて検証する予定という。県の調べでは今年1月1日現在、町の高齢化率は41・3%で県内トップ。町は高齢者らが日常生活での移動に役に立ててもらったり、買い物や余暇などで利用して外出機会を増やしてもらいたい考えだ。

 今月には実証運行地域の住民を対象に利用説明会を開催。温泉場エリアに住む女性(90)は「シニアカー(電動車椅子)で普段は移動しているが、海岸近くまでは買い物に行きづらかった。行きやすくなるのは楽しみ」と期待を寄せた。


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