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平塚市、中学校給食導入へ 市長表明「センター方式」

政治行政 神奈川新聞  2018年09月05日 22:08

平塚市立中学校での完全給食実施を表明する落合市長=平塚市議会
平塚市立中学校での完全給食実施を表明する落合市長=平塚市議会

平塚市立中学校での完全給食実施を表明する落合市長=平塚市議会
平塚市立中学校での完全給食実施を表明する落合市長=平塚市議会

 平塚市の落合克宏市長は5日の同市議会本会議で、主食とおかず、牛乳がそろった「完全給食」を市立中学校全15校で実施する方針を明らかにした。8月に同市教育委員会の外部検討会が提出した報告書に基づき、「共同調理場方式(センター方式)」で導入する意向を示した。時期については明らかにしなかった。

 落合市長は「多様な観点から中学校給食の重要性が高まっている」と指摘。小中学校校舎の耐震化やエアコン設置などこれまで進めてきた取り組みを説明した上で「教育環境の充実にもようやくめどが立った。(中学校給食が)次の取り組み課題」とし、実施に向けて検討作業を進めると明言した。

 市によると、市内2カ所の学校給食共同調理場で現在、市立小学校全28校のうち21校の給食を作っている。市側は「具体的な検討をしているわけではない」とした上で、2カ所の調理場について老朽化などを挙げ、建て替えを示唆した。残る小学校7校は校内の調理室で作る「自校方式」を実施している。

 落合市長は共同調理場方式による中学校給食実施の具体的な方法について「いろいろな可能性がある中で課題を抽出していきたい」と述べた。総括質疑で数田俊樹氏(清風クラブ)の質問に答えた。

 市教委は2017年度から学校関係者や保護者らによる検討会を設け、中学校給食実施の可否について協議してきた。検討会は8月に共同調理場方式による完全給食の実施を落合市長に提言した。

実現へハードル高く


 全国的に見て、立ち遅れている県内の中学校給食。平塚市もようやく重い腰を上げたが、多額の財政負担など課題があり、具体的な実施時期は不透明。導入のハードルはなお高い。

 市立中学校全15校では現在、牛乳のみを提供する「ミルク給食」を実施。2017年3月末からは業者による弁当販売も行われているが、利用率は5・3%(17年度)にとどまる。

 中学校給食を巡っては、落合克宏市長が11年の初当選時に公約として掲げたが、13年に財政負担を理由に断念した経緯がある。一方、共働き家庭の増加など学校給食を巡るニーズは高まり、今年7月には市民団体が導入を求める要望書を市に提出した。

 落合市長は共同調理場方式を「実現性が高い」としたが、難航が予測される。

 21校分の小学校給食を作る2カ所の共同調理場はいずれも築40年以上で老朽化し、調理器具の不具合も深刻なため建て替えが必要となる。また、この共同調理場で全15校分の中学校給食を新たに作るためには現在の敷地では不足し、土地確保から必要だ。

 市教育委員会の試算では、中学校給食7千食を調理する施設には建設費だけで約23億円がかかる。さらに、現在の小学校給食約9千食も併せて調理する施設を新設する場合は約9千平方メートルの土地が必要になる。市教委の担当者は「中学校給食導入の時期はめどが立たない」と話す。

 落合市長に要望書を提出した「『平塚にも中学校給食を』市民の会」の岩田新一代表は「経済格差による子どもの貧困問題は深刻。暫定的でも一刻も早く給食を実施してほしい」と求めている。


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