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名将語る熱戦の記憶 真夏の球譜エピローグ

高校野球 神奈川新聞  2018年09月04日 02:00

今夏の甲子園、浦和学院との準々決勝でプロ注目の根尾(左)に指示をする大阪桐蔭の西谷浩一監督=甲子園
今夏の甲子園、浦和学院との準々決勝でプロ注目の根尾(左)に指示をする大阪桐蔭の西谷浩一監督=甲子園

 「真夏の球譜 下巻」に収録した「全国のライバル編」には他府県の名門校で指導する現役監督10人が登場し、そのうち8人が今夏の甲子園で指揮を執った。100回目の夏を彩った全国の名将たちが、神奈川の野球をどう見てきたのか。改めて振り返ってみたい。

 今春に取材した大阪桐蔭の西谷浩一監督は、その後に春夏連覇を達成。通算の甲子園優勝回数を7度に伸ばし、48歳にして歴代1位に躍り出た。

 2008年夏、同監督にとって初の日本一は、日本の高校野球をリードし続けた「東西の横綱」に引導を渡すような形で成し遂げられた。

 秋の府大会で大阪の名門中の名門、PL学園に喫したコールド負けを機に生まれ変わり、春に意趣返しを達成。勢いそのまま、夏の甲子園準決勝では横浜に完勝し、頂点にたどり着いた。同監督は本書で「日本一という言葉を初めて使い、突き詰めたつもりの練習をさらに引き上げたのがこのチームだった」と転機に位置付けている。PL学園は翌09年が最後の甲子園出場となった。

 大阪桐蔭に負けて以降は甲子園で上位に進めず、15年に勇退した横浜の渡辺元智前監督は「スパルタで鍛えるのが難しい時代にあって、西谷監督は選手が自分で考えて動く環境づくりをして、選手たちは監督の思惑以上の練習をする。身近に目標とする選手がいることで他の選手も実力以上のものが引き出されている」と評し、「大阪桐蔭時代が来た」と言い切っている。



 今夏、大阪桐蔭と1回戦で接戦を演じた作新学院(栃木)の小針崇宏監督も登場。「1番から9番までホームランを打てる打者を並べたい」という明快な野球を掲げ、栃木の夏をなんと8連覇中。16年夏に54年ぶりの日本一をもぎ取った35歳は、渡辺前監督が西谷監督と並んで次代を担う指導者と推す名伯楽だ。

 準決勝で金足農(秋田)に惜敗した日大三(西東京)の小倉全由監督は、01年夏にたどり着いた初の日本一のきっかけを、春の関東大会で神奈川県立の百合丘に喫した大逆転負けだったと振り返る。「上から目線の野球の怖さを知った。あれがあったからこそ夏に向けて出直して、優勝できた」。夏の準決勝で目標にしてきた横浜に競り勝つなど、悲願達成の道のりには神奈川勢との激闘があった。

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