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核兵器是か非か、小田原の中学生討論 長崎の大学生招いて学習会

社会 神奈川新聞  2018年09月01日 02:00

核兵器の賛否について討論する生徒ら=8月16日、小田原市の尊徳記念館
核兵器の賛否について討論する生徒ら=8月16日、小田原市の尊徳記念館

 「平和都市宣言」をしてから今年10月で25周年を迎える小田原市でこの夏、長崎県内の大学生5人を講師とした学習会「ワールドキャンプ」が行われた。子どもたちの平和への意識を高めようと市が主催している取り組みの一環で、市内在住、在学の中学生約30人が参加。3日間の日程で核兵器の恐ろしさなどを学んだ生徒たちは事後学習も踏まえ、今秋にその成果を発表する。

 大学生5人は、長崎県などでつくる「核兵器廃絶長崎連絡協議会」が主催する人材育成プロジェクト「ナガサキ・ユース代表団」の一員。4、5月にスイス・ジュネーブで開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議の準備委員会などに参加したり、全国で平和に関する出前講座を開いたり、活動は多岐にわたる。

 市の平和教育は毎年行われており、過去には広島派遣などを実施しているが、ユース代表団を講師に招いたのは今回が初めて。原爆投下の実相など、より知識を深めてもらおうと企画したという。

 キャンプは8月16~18日に開催され、生徒たちは尊徳記念館(同市栢山)で2泊して過ごした。初日16日の学生による講義では、長崎市に原爆が投下される前後の2枚の写真が示され、生徒たちはそれらを見比べながら爆風や熱線、放射線といった原爆被害の特徴についての解説を受けた。

 また同市に投下された原子爆弾「ファットマン」と、世界最大級の水爆とされる「ツァーリ・ボンバ」が投下された場合、どれほどの範囲に被害が及ぶのかや、日本の核兵器を巡る立場についても学習。生徒らは講義の内容を踏まえ、核兵器について賛成と反対に分かれて討論した。

 2日目以降は小田原市内の戦争遺跡を巡ったほか、戦時下の食事などを体験したり、これまでの内容をまとめたりした。参加した中学2年の女子生徒(14)は「今まで核兵器は人ごとと思っていたが、身近なものと思った」と言う。講師を務めた1人、長崎純心大3年の酒井環さん(20)は「国際問題でなくても、小田原の平和とは何かなど自分ごとと考えて、身近なことから行動に移してもらえたら」と今後に期待を寄せていた。

 参加した生徒たちは事後学習を経て、11月23日に市内で開かれる成果発表会で、キャンプを通じて感じたことなどを報告する。


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