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横須賀「ごみ屋敷」から1・7トン回収 胸なで下ろす近隣住民

社会 神奈川新聞  2018年08月29日 07:00

多くの報道陣に囲まれ、代執行宣言を読み上げる横須賀市の古谷久乃・福祉総務課長
多くの報道陣に囲まれ、代執行宣言を読み上げる横須賀市の古谷久乃・福祉総務課長

 「ただ今から、不良な生活環境を解消するため、堆積物の撤去と処分作業に着手します」。午前9時。近隣住民らが見守る中、横須賀市福祉総務課長が、県内初の「ごみ屋敷」への行政代執行を宣言した。

 それを合図に、マスクを着用した作業員が50代の男性の自宅敷地内に足を踏み入れ、鍋やプラスチックケースなど自宅の外に散乱する廃棄物を、次々と半透明のビニール袋に入れていった。

 氏名と住所が公表された今月10日、記者は男性宅を訪れた。牛乳パックやペットボトルなどのごみが乱雑に入れられた袋があちこちに積まれ、敷地の外まであふれていた。それに比べ、この日は見た限り、ごみが少ない印象を受けた。後で市に確認すると、男性は前日、市が今回は対象外とした自宅の中に運び入れたようだ。

 市が事態を把握したのは3年ほど前。近隣住民からの通報がきっかけだった。「ひとまずはホッとした」。行政による強制撤去に胸をなで下ろしたのは、すぐ近くに住む男性会社員(45)。「昨秋は臭いもすごく、横を通る時は不快だった」と振り返る。

 ただ周辺住民の不安はまだ尽きない。これまでにも親族と市が約13トンのごみを回収してきたものの、男性は近くの集積場から日常的に持ち帰っていたという。

 市は「まずは保健師が近く訪問し、男性の心のケアに努める」と説明。その上で「自宅の中に運んだ廃棄物を、再び外に出すことも考えられる。今後もケアだけでなく、指導も継続したい」としている。


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