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県信用保証協会の保証債務残高が減少 創業、事業承継に力

経済 神奈川新聞  2018年08月16日 10:41

保証債務残高と保証承諾額
保証債務残高と保証承諾額

 県信用保証協会の保証債務残高が減少している。2017年度は7510億円となり、5年間で3割以上少なくなった。景気回復や日銀の低金利政策の影響で保証承諾額が落ち込んでいるためだ。全国的な傾向だが、同協会は関係機関との連携を強めて創業者や事業承継向けの保証拡大を目指している。

 信用保証制度は、中小企業が金融機関から融資を受ける際に保証料を支払い、返済できなくなった場合に肩代わり(代位弁済)してもらう仕組み。財政基盤が弱い中小企業の信用力を補完し、金融の円滑化を図る。

 同協会によると、17年度に新たに保証を承諾した額は前年度比7%減の2597億円。09年度は6千億円を超えていたのに対し、ここ4年間は2千億円後半で推移している。

 このため、保証債務残高は1兆1276億円あった12年度から毎年8%前後減少。18年度も7月までの4カ月間で220億円減っている。代位弁済額も景気回復によって17年度は138億円と、09年度の3割にとどまった。

 保証承諾額の減少は、低金利下で保証料に割高感があることと、金融機関側が保証を付けない融資を推進していることが背景にある。今年4月の国の信用補完制度見直しでは、信用保証制度に依存しすぎると中小企業の経営改善意欲が失われるとして、信用保証協会と金融機関が柔軟にリスクを分担するよう求めている。

 このような中で、同協会は創業者や事業承継の支援に力を入れている。創業者向けには専門家を派遣するほか、国の制度改革に伴い18年度からは保証の限度額をそれまでの2倍の2千万円に拡充した。事業承継に向けては昨年3月に独自の事業承継保証を創設。同7月には県産業振興センターが運営する総合相談機関と連携し、企業を紹介し合っている。

 同協会の黒川雅夫会長は「信用保証制度は、特に利用者の9割を占める小規模事業者のセーフティーネットになっている。関係機関と連携を強化しながら、保証以外の支援も充実していきたい」と話している。


代位弁済額グラフ
代位弁済額グラフ

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