
川崎市は2017年度の大気と水環境の調査結果をまとめた。微小粒子状物質「PM2・5」は、濃度を測定する市内の全15測定局で2年連続で環境基準を達成。二酸化窒素(NO2)も3年連続で全18測定局で環境基準を達成した。
市大気環境課によると、PM2・5の年平均濃度は減少傾向で推移。17年度と13年度を比べると、自動車排出ガス測定局の数値で約22%、大気環境を測定する一般環境大気測定局の数値でも約18%減少した。
工場や事業所での環境対策の取り組みが浸透したことや、厳しい規制基準に適合したディーゼル車への移行が進むなどし、NO2濃度も減少傾向が続いている。同課は「低公害・低燃費車の普及促進やエコドライブの徹底など、自動車排出ガス対策を引き続き進め、さらなる環境改善に努める」としている。
河川の代表的な汚濁の指標である生物化学的酸素要求量(BOD)は、調査した全11地点で8年連続で環境基準に適合した。一方で、海の汚濁に関する化学的酸素要求量(COD)は調査した12地点中、浮島沖、東扇島沖、扇島沖の3地点で環境基準値を超えた。水質環境課によると、東京湾は閉鎖性の水域で、改善が難しい状況が続いているという。