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世代超えて被爆伝える 川崎で5日まで集い、朗読や講演

社会 神奈川新聞  2018年08月05日 02:00

被爆証言の絵の制作を機に戦争や平和について考えた高校生をテーマに演じられた朗読劇 =麻生市民交流館やまゆり
被爆証言の絵の制作を機に戦争や平和について考えた高校生をテーマに演じられた朗読劇 =麻生市民交流館やまゆり

 戦争は極限の悲劇、過ちを繰り返さないように-。広島に原爆が落とされてから6日で73年を迎えるのを前に、悲惨な体験の継承を願う被爆者や20代の若者らが朗読劇と講演で惨劇を伝える「平和を願い実現するための集い」が4日、川崎市麻生区の麻生市民交流館やまゆりで始まった。被爆の体験を風化させまいとの思いを込めての熱演が行われている。5日まで。

 市民グループ「平和を願う会」(萩坂心一・共同代表)の主催。同会の共同代表で、市内在住の被爆者らでつくる「市折鶴の会」会長でもある森政忠雄さん(84)が小学6年の時に爆心地から3・7キロで体験した被爆体験を講演。近所の病院で、水を欲しがる患者に与えなかったことを「今でも悔やんでいる。水を与えると死んでしまうと言われたため」と話し、ただれた皮膚からウジ虫を取り出す光景などを淡々と説明。「次世代を担う人には、戦争を起こさないよう、被爆者の声をメッセージとして受け止め、冷静な判断力や相互理解、思いやりの精神を持ってほしい」と呼び掛けた。

 被爆者の小脇貞子さん(81)や、戦争を知らない大学生などが演じた朗読劇は、広島市立高校の生徒らによる「原爆の絵」制作の実話をベースにした作品「あの夏の絵」。生徒たちが悲惨な情景の説明を被爆者から聞き、戸惑い、悩みながらも、記憶が薄れてちぐはぐになる話を丁寧に聴き取り、その光景を何度も描き直し、完成させていく姿を熱演した。

 同区内の中学2年生圓崎大和さん(13)は「広島の原爆ドームや資料館を訪れたことがあり、リンクした。より身近に感じられた気がする」と話していた。会場には、原爆写真や説明の展示、広島・長崎に送る折り鶴づくり、アニメ映画の上映も行われている。講演・朗読劇(午後2時から)の参加費は大人千円。子ども、学生は無料。展示などは無料。


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