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ダム反対の住民追う映画、横浜で上映 パタゴニアが協賛

カルチャー 神奈川新聞  2018年07月29日 02:00

上映後、映画について来館者と語り合う辻井さん(左から3人目)と鎌仲さん(同4人目) =横浜市中区
上映後、映画について来館者と語り合う辻井さん(左から3人目)と鎌仲さん(同4人目) =横浜市中区

 半世紀前からダム建設計画が続く長崎県中部の小さな里山で、自然とともに生きる13世帯の家族を描いたドキュメンタリー映画「ほたるの川のまもりびと」の上映が28日、横浜市中区の映画館「シネマ・ジャック&ベティ」で始まった。初日は、環境保護に取り組むアウトドア衣料品メーカーの日本支社長らによるトークショーも開かれ、来館者とともに作品に込められたメッセージに思いをはせた。 

 映画の舞台は長崎県川棚町川原(こうばる)地区。自然豊かな里山にはホタルが舞い、田んぼにはカエルの鳴き声が響く。

 1962年、長崎県は同地区を流れる石木川にダム建設を計画。以来、13世帯54人は事業者である同県と佐世保市に建設の見直しを求め、闘い続けている。映画は元博報堂社員の山田英治監督が同地区に3年間通い、住民の日常を追った。

 製作は、アウトドア衣料品メーカーのパタゴニア日本支社(鎌倉市)が協賛。同社はホームページで、石木ダム建設について「長崎県民の約8割がダムの必要性と負担を『十分に説明されたと思わない』としたまま、538億円の予算をかけて進む」と紹介。「石木」と「意識」をかけたハッシュタグ「#いしきをかえよう」をつくり、SNS上などで市民と行政の対話を求めた署名活動を展開している。

 作品の共同プロデューサーでもある同支社長の辻井隆行さんは28日、上映後のトークショーに登壇。「川の氾濫を抑えるとされるダムの治水効果は、かなり限定的であることが分かってきた。飲み水が確保できて、川の氾濫を抑えられる方法が他にあるのであれば、計画を変更してもいいのでは」と語った。

 原発や放射能の問題を通し、自然と向き合ってきた映画監督の鎌仲ひとみさんも舞台に上がり「大切なのは対立ではなく対話。この問題に限らず、一人一人が問題意識を持ち、話し合うことが今の社会に求められていると思う」と話した。

 同館での上映は8月10日まで。問い合わせは同館電話045(243)9800。


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