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白寿の筆致、これが生きがい 横浜・徳植さん、毎月の教室通い

話題 神奈川新聞  2018年07月23日 14:09

書道教室で笑顔を見せる徳植幹夫さん(左)=横浜市港北区
書道教室で笑顔を見せる徳植幹夫さん(左)=横浜市港北区

 「生きがいは書道」。そう話すのは、1918年(大正7)年12月生まれで、横浜市港北区新横浜在住の徳植幹夫さん(99)。30年ほど前から書道を始め、今も月1回の教室通いを欠かさない。「絵画と同様に、人それぞれ表現の仕方が異なるのが書道。さらに精進を重ね、自分なりの表現力を高めたい」。白寿の向上心は衰えを知らない。

 徳植さんは静岡県庵原(いはら)郡(現在の静岡市清水区)出身。戦時下にあった21歳の時に中国戦線に出征し、46年に復員するまで中国で苦しい生活を送った。その後は紡績会社に長く勤務し、関西や横浜などで働いた。書道を始めたのは退職してからだった。

 書道は尋常小学校に通った頃の「書き方」の時間以来だったというが、地道な努力でめきめき腕を上げた。昨年9月には「武蔵野書道会」に出展した作品が賞を獲得し、表彰された。

 現在は横浜市港北区の港北公会堂で開かれる書道教室に月1回通う。教室仲間からは「60代ぐらいの若々しく、力強い字」「みんなの憧れであり目標」と尊敬を集める。そんな徳植さんの座右の銘は「虚心坦懐(たんかい)」。平静かつ無心で半紙に向かう時間は、人生になくてはならないという。

 徳植さんの一日は多忙だ。毎日午前4時半には起床し、1~2時間をかけて仏壇などを清めて読経する。「健康の秘訣(ひけつ)」というバナナやブロッコリーなどをベースにしたジュースやパンなどで朝食を取り、早朝の約1時間、自宅近くの交差点で児童の登校を見守るのが日課だ。


「若々しい」と評される徳植さんの書。左下には雅号「梧堂」が記されている
「若々しい」と評される徳植さんの書。左下には雅号「梧堂」が記されている

 月1回は近所の学童保育で、子どもたちに書道を教えてもいる。初めての児童にも懇切丁寧に向き合い、「まずは書道を知ってもらうことから。筆の持ち方から教えています」とほほ笑む。

 雅号は梧堂(ごどう)。「目立たないが芯の強さと品の良さを併せ持つ落葉樹・アオギリ(梧桐)」への憧れと、「さまざまな人が集う中にいたい」との思いを「堂」に込めたという。

 12月には100歳になる。「自分には日課があり、生きている限り楽しいことがある」と徳植さん。「書道という生きがいのおかげで元気でやってこられた。108歳の茶寿まで筆を握っていたい」と話す。


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