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1歳で被爆、被団協・和田さん「核廃絶を」 三浦で講演

社会 神奈川新聞  2018年07月22日 02:00

核廃絶を訴えた被団協の和田事務局次長=三浦市の南下浦市民センター
核廃絶を訴えた被団協の和田事務局次長=三浦市の南下浦市民センター

 1歳の時に長崎市で被爆した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の和田征子事務局次長(74)=横浜市鶴見区=が21日、三浦市内で講演した。今は亡き母から繰り返し聞かされた原爆の悲惨な体験を証言し、「核兵器を造ったのも使ったのも人間。そうであれば、なくすことができるのも人間だ」と核廃絶を強く訴えた。

 「原爆投下の時は1歳10カ月だったので、何の記憶もありません。母が繰り返し話してくれたことをお話しさせていただきます」

 穏やかながらもはっきりとした口調で、和田さんは切り出した。


核廃絶を訴えた被団協の和田事務局次長=三浦市の南下浦市民センター
核廃絶を訴えた被団協の和田事務局次長=三浦市の南下浦市民センター

 爆心地から3キロほどの地点で被爆した。「暑い日で、母は昼食の用意をしていました。私は外で1人で遊んでいて、母から『暑いからおうちに入りなさい』と言われ、しばらくしてすごい音がしました。家の中の窓ガラスや障子はすべて粉々になりました」「山の方に目をやると、母は『アリの行列』と言っていましたが、真っ黒に焦げた人たちの姿を見ました。髪の毛は逆立って血で固まり、鬼のような角になっている人たちでした」

 昨年7月に国連で採択された「核兵器禁止条約」について、「被爆者に寄り添うものを作ってくれた」と評価。一方で、批准はコスタリカやベトナムなど11カ国にとどまり、日本政府も「核廃絶の目的は同じだが、アプローチが違う」として署名や批准を行う考えがないことを表明していることに、「条約はできたが、まだ発効されていないので『紙切れ』の状態。何の力もない」と和田さん。「今後も日本政府や核保有国などに、条約への署名と批准を求めたい」と締めくくった。

 講演は、平和について考えるイベント「みうらピースデー」(三浦地区労働組合協議会、三浦市共催)の一環。約30人が参加した。


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