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7月15日は「内航船の日」 銭湯で写真展、SNSで普及、記念日登録も

横浜みなと新聞 神奈川新聞  2018年07月16日 09:19

「内航船の日」を記念した写真展をPRする松見さん=横浜港大さん橋国際客船ターミナル
「内航船の日」を記念した写真展をPRする松見さん=横浜港大さん橋国際客船ターミナル

 全国津々浦々を結び物流を担う、船を愛する人たちによって生まれた記念日「内航船の日」(7月15日)。暮らしと産業を支える内航船に思いをはせ、海と陸をつなぐ特別な日として定着しつつある。ツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)で盛んに発信されるほか、現役の内航船員から寄せられた写真展が東京都内の銭湯で同日始まった。

 貨物船やタンカー、フェリーなど内航船の種類はさまざま。食料品や日用品、産業用資材、石油製品などを全国各地に運ぶため、昼夜を問わず運航している。

 内航海運を担う日本人船員は高齢化が進んでおり、深刻な船員不足に直面している。一方で離島の島民にとっては生命線の役割を任せられるなど、内航船で働くことに誇りとやりがいを感じる船員も少なくない。

 内航船の日が誕生したのは、船乗りとして日ごろの思いや、洋上での一瞬を写した写真をツイッターに投稿していた内航船員と市民との交流がきっかけ。交流を通して内航船の熱心なファンになった画家谷川夏樹さんが2015年、「7月15日を『内航船の日』(715=ナイコー)にしよう」と提唱した。

 船員でない谷川さんが発信した語呂合わせはツイッターで拡散し、記念日制定へと一気に盛り上がりを見せた。内航船員の地位向上を目指す関係者でつくる「全日本内航船員の会」(東京都)が直ちに応援を表明。有志が日本記念日協会(長野県佐久市)に申請し、同年12月に正式に登録された。

 同会は16年から毎年7月、内航船の日を記念したイベント「海から届ける写真展」を都内で主催。3回目を迎えた今年は洋上の内航船員から寄せられた約250点の中から「全国で活躍する内航船」をテーマに18点を展示した。


アカウント名大吟醸船長さんの作品「外洋荷役 in 南大東島」
アカウント名大吟醸船長さんの作品「外洋荷役 in 南大東島」

 「大吟醸船長」のアカウント名を持つ男性船長(横浜市中区)は沖縄県・南大東島で激しい揺れの中で荷役作業をする貨物船「大峰山丸」を操舵(そうだ)室から撮影した。

 また、別の内航船で暮らしているネコの航海士「カンパチ船長」の一日を紹介する写真パネルも登場し、会場を和ませる。

 内航船の認知度は年々高まりをみせ、今年2月には谷川さん作の絵本「かもつせんのいちにち」(福音館書店)が発行された。内航船関係者らが購入し、全国の保育園や幼稚園、小学校や図書館などに寄贈する動きが始まっている。

 同会の事務局長で、内航貨物船乗務経験がある松見準さん(46)は「通信技術の発展とSNSが海と陸の垣根を越え、これまで目の届かなかった船の世界がより身近になった。『内航船の日』をきっかけに日ごろの物流を意識してもらうきっかけになれば」と期待している。


大黒湯での写真展(2017年の様子)
大黒湯での写真展(2017年の様子)

 写真展は30日まで、東京スカイツリー近くの東京都墨田区横川3丁目の銭湯「大黒湯」で。押上駅から徒歩6分。入浴料金は大人460円。


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