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横浜で元当事者男性が体験談
失敗糧に“恩送り”を 引きこもり経て社会へ

社会 神奈川新聞  2016年10月25日 09:42

引きこもりの経験を語る高橋さん =横浜赤レンガ倉庫
引きこもりの経験を語る高橋さん =横浜赤レンガ倉庫

 引きこもりが社会問題化し、その数は全国で約54万人と推定されている。背景には、何があるのか。どんな支援が必要なのか-。ニートや引きこもりの若者の自立就労支援を手掛けるK2インターナショナルグループ(横浜市磯子区)で働く元当事者男性の例を基に、探った。

 今月13日、横浜赤レンガ倉庫(同市中区)で開催されたK2の不登校・引きこもり集中相談会。集まった当事者や保護者らを前に、高橋雄一さん(33)は緊張した面持ちで語り出した。
 

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 対人恐怖症と赤面症で、「教室」という空間が苦手だった。

 一浪して大学へ入ったが、いつしか学校へ行くふりをしてゲームセンターなどで過ごすように。病院で、うつ病と診断された。食べることも、話すことさえままならない時期もあった。

 もともと人間関係を築くのが得意でなく、アルバイトを始めてもミスを注意されるのが嫌で、自分から辞めたこともあった。どれも長続きしなかった。気がつけば、家に引きこもって3~4年が経過していた。

 当時を振り返る。「外になんか出たくない。親がいる限り、家でご飯を食べて、パソコンで動画でも見て、楽しければそれでいい、と思っていた」

 K2が運営する塾には「親に無理やり引っ張られる形で」訪れた。生きづらさを抱えた若者たちが共同生活を送りながら生活改善を図り、就労への準備を行う場。最初の3年ほどは、ストレスから持病のアトピー性皮膚炎が悪化し、夜、眠れず寝坊したり、イライラを募らせたりして、我慢が限界に達すると逃亡…。そんなことを繰り返していた。

 「1歩進んで、2歩後退するような日々だった」。友人に助けを求め、夜中に荷物をまとめて塾を飛び出し、2週間ほど漫画喫茶で過ごしたこともあった。

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