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【はれのひ元社長逮捕】火の車の実情 借入は4億3700万円

社会 神奈川新聞  2018年06月23日 23:26

千葉県の女子大生が「はれのひ」で予約していた振り袖
千葉県の女子大生が「はれのひ」で予約していた振り袖

 元社長(55)が詐欺容疑で逮捕された振り袖の販売・レンタル業「はれのひ」。2011年の設立以降、神奈川や東京、茨城、福岡などで新規出店を続け、事業拡張を推し進めたが、内実は資金も人繰りも火の車で自転車操業だったことが債権者集会での破産管財人の説明で明らかになった。

 破産管財人らによると、同社の売上高は14年9月期に約2億500万円で、15年9月期には約3億8200万円に伸長。書類上は順調な推移を示しているように装っていたが、すでに15年9月期の売上高のうち約5千万円は架空計上だったとみられる。

 そんな中、担保となる資産もないまま、横須賀市や福岡県、東京都八王子市、横浜・みなとみらい地区などへの出店を立て続けに敢行。借入金残高は14年9月期は約4900万円だったが、16年9月期には約4億3700万円に。販管費も含め「雪だるま式に膨らんだ」(捜査関係者)。

 架空計上した売上高の修正などで、16年9月期には約1億5千万円超の特別損失を計上。営業損益は約1億8600万円の赤字に陥った。この時点で事実上、同社が金融機関の新規融資を受けることは困難になっていたとみられる。

 破産管財人は「顧客の状況や在庫管理について、誰かが全体を把握することはほぼ不可能な状態だった」と指摘。新規出店は「破綻への道しるべ」と表現した。捜査関係者も「自転車の車輪すら回っていなかった」。

 破産管財人は元社長について、「管財業務にも一切協力しなかった」と指弾。唯一、公の場で説明した1月の記者会見での「なんとかしたいと思い、(成人式)ぎりぎりまでいろいろな方面と交渉を続けていた」との釈明についても「着付師や美容師ら外注先が顧客保護のために協力したことを逆手にとった詭弁(きべん)」と切り捨てた。

 県警は、逮捕直前まで滞在していた米国への渡航費や現地での生活費なども含め、元社長を追及し、新成人を途方に暮れさせた詐欺事件の全容解明につなげる方針だ。


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