カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に反対する市民団体「カジノ誘致反対横浜連絡会」は2日、横浜市の考えを示す「横浜IRの方向性」の素案に対するパブリックコメント(市民意見募集)をIR推進室に直接、提出した。
同会が提出したのは25通。国内外からの観光客増による経済効果をうたう素案に対し、世界で感染が拡大する新型コロナウイルスを例に「パンデミック(世界的大流行)が起きたら、すべてが水泡に帰してしまう」などの意見が寄せられた。
提出を前に、メンバー約20人が市役所前で抗議活動を行い、「不要不急のIRよりも、新型コロナウイルス対策を優先して市民の命を守るべき」などと訴えた。林文子市長が2月の定例会見で、パブコメについて「反対が多ければ(誘致を)やめるということではない」と説明したことには「民主主義の否定」と批判した。
市はIR事業者の公募条件を定めた「実施方針」の参考にするため、6日まで市民意見を募集している。