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レンジャーが改修、夢支え
空き家シェアしよう 葉山の元社員寮→キッチン

社会 神奈川新聞  2018年06月16日 10:44

シェアキッチンのうち、先に出来上がった飲食スペースで談笑する利用者。隣室を改修し、調理スペースに仕上げる予定=葉山町長柄
シェアキッチンのうち、先に出来上がった飲食スペースで談笑する利用者。隣室を改修し、調理スペースに仕上げる予定=葉山町長柄

 使われなくなった元社員寮を、さまざまな世代や立場の人が共同で利用できる「シェア工房」と「シェアキッチン」にリノベーション(大規模改修)する計画が、葉山町内で進んでいる。手掛けるのは、空き家再生に情熱を傾けるボランティア集団。単なる工房と厨房(ちゅうぼう)ではなく、ノウハウや知識、夢までも分かち合うことができる場所にするのが目標だ。

 元社員寮の改修に取り組むのは、「空き家レンジャー」。メンバーは葉山や逗子、鎌倉在住者を中心に約200人で、肩書も会社員に主婦、大工に定年退職者と多種多様だ。

 活動を始めたのは2016年夏。代表の加藤太一さん(37)=逗子市=が「古い空き家の有効活用に悩む持ち主がいる」と耳にしたのがきっかけだった。

 「自分たちの手でできたら、費用を抑えられ、愛着も湧く」と築40年の建物を改修することに決め、イベント化して会員制交流サイト(SNS)で参加も呼び掛けた。多くの手を借り、加藤さんや友人らが暮らすシェアハウスが半年で完成。自らの経験から「所有者も、空き家の再生に興味を持つ人も、双方が得をしながら、楽しく有効活用できたら」と考え、集団を立ち上げた。

 加藤さんらが今、改修しているのは葉山町長柄にある元社員寮。鉄骨2階建ての2階をシェア工房、1階をシェアキッチンに生まれ変わらせる計画で、昨春に工房が完成した。

 キッチンは今回の改修の目玉だ。「飲食業に携わりたいという夢があっても、費用面や販路の開拓といった経営面が壁になり、諦めてしまう人が多い」と加藤さん。元社員寮の食堂に厨房機がそのまま残されていたこともあり、「設備もノウハウも共有しながら、一緒に挑戦できる場になれば」と夢を後押しする。

 既に、障害者とともに菓子を作りたいと夢見る福祉作業所のスタッフや、自分のカレー店を開きたい会社員らがキッチンの完成を心待ちにしている。完成は7月末ごろ。加藤さんは「利用者がそれぞれ得意なことを生かし、互いに学び合い、応援し合える。そんな場所にしたい」と意気込んでいる。

 工房とキッチンは、空き家レンジャーが運営もする。利用に関する問い合わせは、メールでakiyaranger@gmail.com


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