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宇宙事業強化へ、三菱電機 鎌倉製作所に人工衛星生産拠点

経済 神奈川新聞  2018年06月09日 11:27

「新衛星生産棟」の完成イメージ図
「新衛星生産棟」の完成イメージ図

 三菱電機(東京都千代田区)は、人工衛星の開発・製造など宇宙システム事業を強化する。同社の鎌倉製作所(鎌倉市上町屋)内に人工衛星の組み立てから試験までを行う「新衛星生産棟」を建設し生産能力を8割増強。同事業の売上高を2017年度の約800億円から21年度に1500億円を目指す。

 鎌倉製作所に建設する新たな生産棟は、鉄骨造りの4階建てで総面積約1万3千平方メートル。投資額は約110億円。

 宇宙空間の温度や真空環境を疑似的につくり人工衛星の機能・性能を検証する設備「大型スペースチェンバー」や、人工衛星に搭載するアンテナの電波特性を検証する「電波試験設備」などを備え、19年10月に稼働させる予定。年間生産能力は10基から18基に増大する。

 また、新棟と敷地内にある既存の生産棟と設計棟、相模工場(相模原市中央区宮下)をネットワークで結び情報を共有化することで品質向上と工期短縮、コスト削減といった生産性の大幅な向上につなげ競争力を強化するという。

 同社はこれまでに静止気象衛星「ひまわり7・8・9号」や日本初の国産商用通信衛星「スーパーバードC2」、高精度の位置情報提供サービスを目指す準天頂衛星システム「みちびき」などの開発・製造を行ってきた。

 政府の宇宙基本計画には民生分野における宇宙利用の推進など中長期的な開発計画が明確化されていることで官需衛星需要の伸びが期待され、国内外の通信事業者を顧客とする商用通信衛星も堅調な需要が続くと見込まれている。こうした市場環境を背景に、同社は宇宙システム事業を電力や交通、自動車機器など八つある成長けん引事業の一つに位置付けている。

 鎌倉製作所の志自岐雄介所長は「これまでの実績と信頼性の高さに加え、価格競争力を上げて受注を増やしたい」とした。


宇宙空間の環境を疑似的につくり人工衛星の機能・性能を検証する設備「大型スペースチェンバー」(導入イメージ)
宇宙空間の環境を疑似的につくり人工衛星の機能・性能を検証する設備「大型スペースチェンバー」(導入イメージ)

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