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〈時代の正体〉ガイドライン運用「課題を検証」ヘイト講演会中止を受け川崎市長

時代の正体 神奈川新聞  2018年06月06日 03:03

プラカードを掲げヘイト集会参加者に抗議する市民=3日、川崎市川崎区の市教育文化会館前
プラカードを掲げヘイト集会参加者に抗議する市民=3日、川崎市川崎区の市教育文化会館前

【時代の正体取材班=桐生勇、石橋学】人種差別の扇動を繰り返してきた極右活動家、瀬戸弘幸氏が3日に川崎市教育文化会館で計画した集会が市民の抗議で中止になったことを受け、川崎市の福田紀彦市長は5日の定例会見で、ヘイトスピーチを未然防止するガイドラインの今後の運用について「どのような課題があるのか検証していきたい」と述べた。「現場が混乱したことは遺憾。市民の気持ちは理解するが、実力行使は決して望ましい姿ではないと思う」との見解も示した。

 また、会場入りした参加者が「ウジ虫、ゴキブリ、日本から出て行け」と発言していたことが判明。発言は参加者が記録した動画でインターネット上から閲覧できる状態になっている。

 福田市長は、会館の使用を許可した判断に関し「ガイドラインの適切な運用がされた結果」とする一方、「混乱が生じたのは間違いない。同じことが起こるのは誰も望んでいない。そのためにどういうことが考えられるのか、運用を検証をする」と述べた。「公共施設の利用制限には非常に高いハードルがある。公権力の規制が恣意(しい)的にならないよう、不許可にする場合に第三者委員会を設けている」と説明。判断の難しさを認めた上で「第三者委員会の在り方も今後の議論の中に含まれるだろう」との考えも示した。

 講演会参加者によるヘイトスピーチについては「報告を受けていない。事実確認の上で精査したい」と述べ、仮定の話として「今後同じ団体から申請が出たら、考慮する情報になり得るのではないか」との見解を示した。

 ヘイト発言は会場の同会館4階会議室の窓から、会館前で抗議を続ける市民に向けて叫ぶように行われ、ネット上の動画では、一人が「ウジ虫、ゴキブリ」「日本から出て行け」と声を張り上げると、別の参加者が「出て行け」と呼応、さらに別の参加者が「揚げ足を取られちゃうから」とたしなめる様子が確認できる。

 福田市長は公約に掲げている差別撤廃条例の制定について「2019年度中の成立に向けて準備を進める」と述べ、「あらゆる差別は許されず、川崎市から差別がなくなるよう施策を講じていかなければならない」と強調。条例の内容については「今後の検討課題。議会とも情報交換し、市民の理解を得ながら作り上げるプロセスも重要だ」とした。

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