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【減災新聞】県内2級河川の浸水予想図 氾濫時の金目川、境川、大岡川 

減災 神奈川新聞  2018年06月04日 02:00

両岸で浸水が予想されている金目川の河口付近=平塚市
両岸で浸水が予想されている金目川の河口付近=平塚市

 深刻な水害が各地で多発する中、最大級の雨が降った場合に主な河川で予想される大規模氾濫時の浸水範囲を公表する取り組みが県内で進んでいる。今年に入り、県が管理する金目川、境川、大岡川水系の想定結果がそれぞれ示された。1級水系(多摩川、鶴見川、相模川)については既に、国が中心となってまとめた浸水想定図が公表済みで、県は2級水系の想定作業を来年度末までに終える予定だ。
 

解消まで3日以上
金目川水系


 秦野市や平塚市などを流れる金目川水系(金目川、河内川、渋田川、鈴川、水無川など13河川)は影響範囲が特に広い。

 浸水が予想されるのは、平塚市(25・2平方キロ)、伊勢原市(8・3平方キロ)、秦野市(4・7平方キロ)、大磯町(0・8平方キロ)の3市1町で計39・0平方キロに及ぶ。下流部のJR平塚駅北側で広範囲に浸水が見込まれているほか、農地の広がる東海道新幹線や小田原厚木道路沿いも影響が大きい。

 試算の前提となった雨量は、24時間396ミリ。浸水深(浸水時の水位)が最も高いのは、秦野市下大槻の南平自治会館付近の6・4メートル。他の市町では、伊勢原市が三ノ宮交差点付近の5・6メートル、平塚市は金目親水公園付近の4・4メートル、大磯町では相模貨物駅前交差点付近の3・9メートルが最大となった。

 主な施設では、平塚市役所(0・1メートル)、秦野、伊勢原両市役所(各0・3メートル)、JR平塚駅(0・4メートル)、小田急線東海大学前駅(1・4メートル)、国道1号花水橋交差点(2・0メートル)などで浸水が予想されている。

 平塚、伊勢原市境の渋田川周辺には、水が引くまでに1日以上3日以内かかると見込まれた地域が広がっている。一部では浸水が3日以上も続くという深刻な影響が試算された。


金目川水系の浸水想定図(部分)
金目川水系の浸水想定図(部分)

水位8メートル超地点も
境川水系



 金目川より東側を流れる境川水系(11河川)の中心である境川は延長52キロ。相模原市の城山湖付近を源流とし、藤沢市江の島付近で相模湾に注ぐ。


水位などへの注意を促す警報装置が設置されている境川水系・柏尾川=横浜市戸塚区
水位などへの注意を促す警報装置が設置されている境川水系・柏尾川=横浜市戸塚区

 高度成長期を中心に流域の市街化が進み、水害が起きやすくなったため、支流の柏尾川や阿久和川、名瀬川などとともに特定都市河川浸水被害対策法に基づく特定都市河川に指定され、雨水貯留施設の整備などが進められている。

 この流域で最大級となる24時間632ミリの雨が降ると、水系全体で25・4平方キロが浸水すると予想。横浜市は港南、戸塚、栄、泉、瀬谷の5区、相模原市は全3区、鎌倉、藤沢、大和の3市が含まれている。

 局所的ながら浸水深が高い地点が多く、最も高いのは藤沢市西俣野付近の8・2メートル。横浜市戸塚区矢部町の国道1号アンダーパス付近も8・1メートルに達する。相模原市は南区古淵4丁目で5・1メートル、鎌倉市は岡本1丁目で6・7メートル、大和市深見では5・4メートルとの予測になった。

 主な施設で浸水深が5メートルを超えたのは、瀬谷本郷公園(横浜市瀬谷区、5・4メートル)や国道16号両国橋付近(相模原市緑区、5・1メートル)。藤沢市の県藤沢合同庁舎は4・6メートル、横浜市戸塚区役所が4・2メートル、戸塚駅と大船駅でそれぞれ3・8メートルとされた。浸水の影響はおおむね半日から1日で解消するが、3日以内と予想された地域もある。


境川水系の浸水想定図(部分)
境川水系の浸水想定図(部分)

横浜中心部に影響
大岡川水系



 横浜市中心部の中区や南区などを流れる大岡川水系(大岡川、中村川、日野川など6河川)では、港南、磯子の両区を含む4区で計2・8平方キロが浸水するとの想定だ。浸水深は磯子区田中1丁目の3・6メートルが最も高くなっている。


みなとみらい21地区など流域の開発が進む大岡川の河口付近=横浜市中区
みなとみらい21地区など流域の開発が進む大岡川の河口付近=横浜市中区

 想定の前提とした雨量は24時間332ミリ。浸水が予想される区域は、住宅や店舗、事業所などが多い市営地下鉄関内駅から弘明寺駅にかけての一帯に広がっており、とりわけ大岡川と中村川に挟まれた伊勢佐木長者町-吉野町間が広範囲に浸水すると見込まれた。

 磯子区以外で浸水深が高い地点は、港南区笹下5丁目で2・8メートル、南区日枝町5丁目が1・8メートル、中区長者町5丁目では1・3メートル。横浜市役所は0・5メートル、南区役所では0・6メートルの浸水が想定された。

 氾濫した川の水は大半の区域で半日以内に引くが、影響が解消するまでに12時間以上かかると予想された地域もある。


大岡川水系の浸水想定図
大岡川水系の浸水想定図

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