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規模縮小も児童ら笑顔 県内小学校、工夫凝らし卒業式

社会 | 神奈川新聞 | 2020年3月20日(金) 05:00

式終了後、校庭で出迎える保護者らを見つけ、笑顔を見せる卒業生=横浜市立六浦小学校
式終了後、校庭で出迎える保護者らを見つけ、笑顔を見せる卒業生=横浜市立六浦小学校

 県内の多くの小学校で19日、卒業式を迎えた。横浜市では、市立小と義務教育学校前期課程342校のうち、296校が実施。新型コロナウイルスの感染が収束せず、保護者や在校生は参加できなかったが、教員らが工夫を凝らし、旅立ちを祝った。卒業生も共に過ごした仲間と出席できた喜びをかみ締め、晴れやかな表情で学びやを巣立っていった。

 市立六浦小学校(同市金沢区)では、晴れ着姿の75人がマスクを着用して体育館に入場。感染防止のために、前後1メートル、左右70センチほど間隔を空けた椅子に着席した。

 大谷珠美校長が一人一人に卒業証書を授与。式辞で、保護者や在校生の姿がなく、内容も縮小した式を「このような形は残念」としつつ、「今日は皆さんにとって忘れられない日になる」と述べた。

 この日のために作成したビデオが上映され、各学年の教員が送るエールや感謝の言葉に、真剣に聞き入った。臨時休校で合唱の練習が十分にできず、歌詞をスクリーンで表示。5年生が事前に録音した行進曲「威風堂々」のリコーダー演奏とともに、卒業生が退場した。

 式典を終え、三ツ木さくらさん(12)は休校のまま式を迎えたことに「もっとみんなで遊んだり、勉強したりしたかった」と悔しさをにじませつつ、「みんなや先生とお別れできてうれしかった」とほほ笑んだ。有川啓介君(12)は恩師からのビデオメッセージに「中学校でも頑張れると心強く思った」と喜んだ。

 校庭には、せめてわが子と記念写真だけでも撮ろうと、多くの保護者が集まった。長谷幸恵さん(40)は会場から漏れ聞こえる音に耳を傾け、証書授与で末娘の名前が呼ばれるのをスマートフォンで録音した。「残念だが、逆に印象に残る式典になった」と前向きに語った。

 同校はPTAの発案で、卒業式を撮影したDVDを後日、配布する予定。

 
 

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