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信金中央金庫関東営業第1部部長 吉田大作氏
【金融最前線】県内信金理事長に聞く(番外編) 信金の基盤整備支援

経済 神奈川新聞  2018年05月16日 11:19

よしだ・だいさく 1990年入庫。関東地方や北陸地方の信用金庫に出向後、2016年6月から現職。兵庫県出身。早大卒。
よしだ・だいさく 1990年入庫。関東地方や北陸地方の信用金庫に出向後、2016年6月から現職。兵庫県出身。早大卒。

 厳しい経営環境に置かれる信用金庫(信金)のセントラルバンクとして、欠かせない存在の信金中央金庫(信金中金、東京都中央区)。神奈川を担当する関東営業第1部の吉田大作部長(52)に、県内の信金業界の状況や今後注力するサポート策などを聞いた。

 -信金中金の主な業務内容は。

 「信用金庫から預金という形で調達した資金を政府・大企業などに貸し出したり、国債などの有価証券で運用したりしているほか、信金の業務機能を補完するためのさまざまな業務を行っている。資金量は約35兆円に達し、国内では9位の金融機関だ」

 -具体的にはどんな補完業務をしているか。

 「信金は営業地域が限定され、メガバンクなどと比べて規模が小さい。中金が信金業界全体で利用できるシステムの構築などを行い、各信金に提供している。例えば投資信託もそのひとつ。また、取引先企業の課題解決に向けたビジネスマッチングや海外進出を支援している」

 -神奈川の経済状況をどうみるか。

 「神奈川県は東京都、大阪府などと並ぶ大きな経済規模を誇っているのに加え、地域の多様性があって懐が深いと思う。全国の信金と協力してまとめている業況判断DI(昨年12月調査)によると、神奈川県は中小・零細企業の景況感が改善してきているという結果になった」

 -県内の信金の状況はどうか。

 「神奈川の信金は預金や貸出金などは総じて順調に拡大している。損益についてはマイナス金利の影響で厳しい収益環境にあるが、昨年3月期決算は経費削減や融資推進などの経営努力を重ねることで全信金が利益を確保したと聞いている」

 -ICT(情報通信技術)を利用したフィンテックが進展する中で、信金業界はどうなるか。

 「業務の効率化やスマホ決済など非対面の取引が広がり、金融業の在り方は大きく変化するだろう。一方で、全ての取引が非対面に移行するわけではないと思う。中小・零細企業向けの融資などは人と人との対面取引がベースになるし、個人のお客さまでも対面取引の方が安心という人が多いはずだ。信金の営業は職員による対面スタイルが特長。この営業力を生かし、保険会社など他業態と連携してさまざまな商品を扱うようになれば強みになる」

 -今後、注力する点は。

 「各信金がお客さまの多様なニーズに対応できるよう、基盤整備を進めていくことが中金の重要な役割。昨年1月からは高齢化の進展をにらみ、相続関連の個人向け信託商品を信金窓口で提供できるよう体制の整備を進めた。今後も信金とともに地域の発展に貢献していきたい」


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